【2025年最新】AIチャットボットおすすめ25選比較|無料・作り方・GPT対応まで徹底解説

【2025年最新】AIチャットボットおすすめ25選比較|無料・作り方・GPT対応まで徹底解説 AI
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カスタマーサポートの問い合わせ対応に追われて、本来の業務に集中できない。社内のIT部門や人事部門への問い合わせが多すぎて、担当者の負担が限界に達している。ウェブサイトからのリード獲得を増やしたいが、どうすればいいか分からない。

こうした課題を抱えている企業にとって、AIチャットボットは強力な解決策となります。しかし、いざ導入しようとすると、「種類が多すぎてどれを選べばいいか分からない」「無料で試せるツールはあるのか」「プログラミングの知識がなくても作れるのか」といった疑問が次々と浮かんでくるのではないでしょうか。

実際、AIチャットボット市場は急速に拡大しており、カスタマーサポート向け、社内ヘルプデスク向け、マーケティング向けなど、用途に応じて様々なツールが提供されています。さらに、GPT-4などの生成AIを搭載した高度なチャットボットも登場し、選択肢はますます広がっています。

本記事では、2025年最新のAIチャットボットおすすめ25選を、価格・機能・用途別に徹底比較します。無料で始められるツール、ノーコードで簡単に作れるツール、GPT搭載の最新ツールまで、あなたの目的と予算に合った最適なチャットボットを見つけるための情報を、中立的な視点で詳しく解説します。

この記事を読めば、自社に最適なAIチャットボットを自信を持って選択できるようになります。まずは、失敗しないための選び方から見ていきましょう。

  1. 第1章:失敗しないAIチャットボットの選び方|6つの比較ポイント
    1. 比較ポイント1:導入目的を明確にする
    2. 比較ポイント2:予算と価格体系を確認する
      1. 無料プラン
      2. 有料プラン
      3. 初期費用
    3. 比較ポイント3:AI技術の種類を理解する
      1. ルールベース型(シナリオ型)
      2. AI型(機械学習型)
      3. 生成AI型(GPT搭載型)
    4. 比較ポイント4:連携可能なツールを確認する
      1. コミュニケーションツールとの連携
      2. CRM・MAツールとの連携
      3. その他のツールとの連携
    5. 比較ポイント5:サポート体制と導入支援を確認する
      1. 導入支援の有無
      2. カスタマーサポートの対応時間
      3. マニュアルやチュートリアルの充実度
      4. 定期的なアップデート
    6. 比較ポイント6:無料トライアルの有無を確認する
      1. 無料トライアルのメリット
      2. 無料プランとの違い
    7. 【関連記事】
      1. AIチャットボット関連
      2. AI導入・活用関連
      3. SEO・コンテンツマーケティング関連
      4. サービスページ
  2. 第2章:【2025年最新】AIチャットボットおすすめ比較表
    1. AIチャットボット全体比較表
    2. 比較表の見方と注意点
      1. 価格について
      2. 無料プランについて
      3. GPT対応について
      4. AI技術タイプについて
    3. 用途別おすすめツール早見表
      1. カスタマーサポート向けおすすめTOP5
      2. 社内ヘルプデスク向けおすすめTOP5
      3. マーケティング向けおすすめTOP5
      4. 無料で始められるおすすめTOP5
      5. GPT-4搭載おすすめTOP5
    4. 次の章では
      1. 【コラム】AIチャットボット選びで失敗しないための3つのチェックポイント
  3. 第3章:【目的別】AIチャットボットおすすめ詳細解説
    1. カスタマーサポート向けAIチャットボット
      1. 1. Zendesk
      2. 2. AI Messenger Chatbot
      3. 3. KARAKURI
      4. 4. hachidori
    2. 社内ヘルプデスク向けAIチャットボット
      1. 5. HRBrain AIチャットボット
      2. 6. Syncpit
      3. 7. Kasanare
      4. 8. ChatDealer AI
      5. 9. RICOH Chatbot Service
    3. マーケティング向けAIチャットボット
      1. 10. HubSpot Service Hub
      2. 11. IZANAI
      3. 12. Crisp
      4. 13. ManyChat
    4. 14. AIスミズミ – 完全代行型AIチャットボットサービス
      1. 特徴
      2. 主な機能
      3. 完全代行サービスの内容
      4. 導入事例
      5. こんな企業におすすめ
      6. 他のツールとの違い
      7. 料金体系
      8. 無料相談・トライアル
      9. 公式サイト
    5. 次の章では
  4. 第4章:無料で始められるAIチャットボット5選
    1. 1. Dify – 開発者向け最強の無料AIチャットボット
      1. 特徴
      2. 無料プランの内容
      3. 主な機能
      4. こんな使い方がおすすめ
      5. 有料プランへの移行タイミング
      6. 注意点
      7. 公式サイト
    2. 2. Dialogflow – Google製の高機能チャットボット
      1. 特徴
      2. 無料プランの内容
      3. 主な機能
      4. こんな使い方がおすすめ
      5. 有料プランへの移行タイミング
      6. 注意点
      7. 公式サイト
    3. 3. Coze – ByteDance製の多機能チャットボット
      1. 特徴
      2. 無料プランの内容
      3. 主な機能
      4. こんな使い方がおすすめ
      5. 有料プランへの移行タイミング
      6. 注意点
      7. 公式サイト
    4. 4. HubSpot Service Hub – マーケティング特化の無料チャットボット
      1. 特徴
      2. 無料プランの内容
      3. 主な機能
      4. こんな使い方がおすすめ
      5. 有料プランへの移行タイミング
      6. 注意点
      7. 公式サイト
    5. 5. Botpress – オープンソースの完全無料チャットボット
      1. 特徴
      2. 無料プランの内容
      3. 主な機能
      4. こんな使い方がおすすめ
      5. 有料プランへの移行タイミング
      6. 注意点
      7. 公式サイト
    6. 無料AIチャットボットの選び方まとめ
      1. 用途別おすすめ
      2. 無料プランの制限を理解する
      3. 有料プランへの移行を見据える
    7. 次の章では
  5. 第5章:ノーコードでAIチャットボットを作る方法
    1. ノーコードツールとは?
      1. ノーコードツールのメリット
      2. ノーコードツールの注意点
    2. ノーコードツール1:hachidori(ハチドリ)
      1. 特徴
      2. hachidoriでチャットボットを作る手順
        1. ステップ1:アカウント登録
        2. ステップ2:テンプレートを選択
        3. ステップ3:シナリオを作成
        4. ステップ4:GPT機能を追加
        5. ステップ5:テスト
        6. ステップ6:公開
      3. hachidoriのおすすめポイント
    3. ノーコードツール2:Dify(ディファイ)
      1. 特徴
      2. Difyでチャットボットを作る手順
        1. ステップ1:アカウント登録
        2. ステップ2:新規アプリを作成
        3. ステップ3:LLMを選択
        4. ステップ4:プロンプトを設定
        5. ステップ5:RAG機能でデータをアップロード
        6. ステップ6:会話フローを設定
        7. ステップ7:テストと公開
      3. Difyのおすすめポイント
    4. ノーコードツール3:Coze(コーズ)
      1. 特徴
      2. Cozeでチャットボットを作る手順
        1. ステップ1:アカウント登録
        2. ステップ2:新規ボットを作成
        3. ステップ3:ペルソナを設定
        4. ステップ4:スキルを追加
        5. ステップ5:ナレッジベースを作成
        6. ステップ6:ワークフローを設定
        7. ステップ7:テストと公開
      3. Cozeのおすすめポイント
    5. ノーコードツールの選び方
      1. 用途別おすすめ
      2. 予算別おすすめ
      3. 技術レベル別おすすめ
    6. ノーコードで作る際の注意点
      1. 1. 複雑なカスタマイズには限界がある
      2. 2. ツールに依存するリスク
      3. 3. 学習コストはある
      4. 4. セキュリティとプライバシー
    7. 次の章では
  6. 第6章:GPT搭載AIチャットボット徹底比較
    1. 主要LLMの基本比較
      1. 主要LLM比較表
      2. 用語解説
    2. GPT-4搭載チャットボット
      1. 特徴
      2. GPT-4が優れている点
      3. GPT-4のコスト
      4. GPT-4搭載のおすすめチャットボット
      5. GPT-4が向いている用途
    3. GPT-3.5搭載チャットボット
      1. 特徴
      2. GPT-3.5が優れている点
      3. GPT-3.5のコスト
      4. GPT-3.5搭載のおすすめチャットボット
      5. GPT-3.5が向いている用途
    4. GPT-4o搭載チャットボット
      1. 特徴
      2. GPT-4oが優れている点
      3. GPT-4oのコスト
      4. GPT-4o搭載のおすすめチャットボット
      5. GPT-4oが向いている用途
    5. Claude 3.5 Sonnet搭載チャットボット
      1. 特徴
      2. Claudeが優れている点
      3. Claudeのコスト
      4. Claude搭載のおすすめチャットボット
      5. Claudeが向いている用途
    6. Gemini 1.5 Pro搭載チャットボット
      1. 特徴
      2. Geminiが優れている点
      3. Geminiのコスト
      4. Gemini搭載のおすすめチャットボット
      5. Geminiが向いている用途
    7. LLMの使い分け方
      1. 用途別おすすめLLM
      2. コスト別おすすめLLM
      3. ハイブリッド戦略
    8. GPT搭載チャットボットの選び方まとめ
      1. 1. 用途を明確にする
      2. 2. 予算を設定する
      3. 3. 複数のモデルを試す
      4. 4. ハイブリッド戦略を検討する
    9. 次の章では
  7. 第7章:AIチャットボット導入の失敗事例と対策
    1. 失敗事例1:回答精度が低く、顧客満足度が低下した
      1. 失敗の内容
      2. 失敗の原因
      3. 対策
    2. 失敗事例2:導入コストが予算を大幅に超過した
      1. 失敗の内容
      2. 失敗の原因
      3. 対策
    3. 失敗事例3:社内に定着せず、誰も使わなくなった
      1. 失敗の内容
      2. 失敗の原因
      3. 対策
    4. 失敗事例4:既存システムとの連携ができず、孤立した
      1. 失敗の内容
      2. 失敗の原因
      3. 対策
    5. 失敗事例5:セキュリティリスクを見落とし、情報漏洩が発生した
      1. 失敗の内容
      2. 失敗の原因
      3. 対策
    6. 失敗を避けるための10のチェックリスト
      1. 導入前のチェックリスト
      2. 導入後のチェックリスト
    7. 次の章では
  8. 第8章:AIチャットボットの効果測定とKPI設定
    1. なぜ効果測定が重要なのか?
      1. 1. 投資対効果(ROI)を明確にする
      2. 2. 改善の方向性を見つける
      3. 3. 継続的な予算確保につなげる
    2. 目的別KPIの設定方法
      1. カスタマーサポート向けKPI
      2. 社内ヘルプデスク向けKPI
      3. マーケティング向けKPI
    3. 効果測定の具体的な手順
      1. ステップ1:ベースラインを測定する
      2. ステップ2:チャットボットの分析ツールを設定する
      3. ステップ3:定期的にデータを収集・分析する
      4. ステップ4:レポートを作成する
      5. ステップ5:改善サイクルを回す
    4. 効果測定の実例
      1. 実例1:ECサイトA社(カスタマーサポート)
      2. 実例2:製造業B社(社内ヘルプデスク)
      3. 実例3:不動産C社(マーケティング)
    5. よくある効果測定の失敗と対策
      1. 失敗1:KPIを設定しただけで満足してしまう
      2. 失敗2:KPIが多すぎて管理できない
      3. 失敗3:短期的な数値だけを見てしまう
      4. 失敗4:改善アクションに繋がらない
    6. 効果測定に役立つツール
      1. 1. Google Analytics
      2. 2. Looker Studio(旧Google Data Studio)
      3. 3. Tableau
      4. 4. HubSpot
    7. 効果測定レポートのテンプレート
      1. AIチャットボット効果測定レポート(月次)
        1. 1. エグゼクティブサマリー
        2. 2. 主要KPIの達成状況
        3. 3. 詳細データ
        4. 4. 成功事例
        5. 5. 課題
        6. 6. 次月のアクションプラン
    8. まとめ:効果測定で成功を持続させる
    9. 次の章では
  9. 第9章:まとめ:自社に最適なAIチャットボットの選び方
    1. AIチャットボット選びの5ステップ
      1. ステップ1:導入目的を明確にする
      2. ステップ2:予算を設定する
      3. ステップ3:必要な機能を洗い出す
      4. ステップ4:複数のツールを比較する
      5. ステップ5:小規模に始めて、段階的に拡大する
    2. 用途別おすすめツールの最終まとめ
      1. カスタマーサポート向けTOP3
      2. 社内ヘルプデスク向けTOP3
      3. マーケティング向けTOP3
      4. 無料で始めたい企業向けTOP3
      5. 完全代行型を希望する企業向け
    3. よくある質問(FAQ)
    4. AIチャットボット導入のロードマップ
      1. フェーズ1:準備期間(1〜2ヶ月)
      2. フェーズ2:導入期間(1〜3ヶ月)
      3. フェーズ3:本格運用期間(3〜6ヶ月)
      4. フェーズ4:拡大期間(6ヶ月以降)
    5. 最後に:AIチャットボットで未来を切り拓く
    6. さらに学びたい方へ:関連記事
      1. AI導入全般
      2. AIチャットボット関連
      3. 生成AI・プロンプト
      4. その他AI活用
    7. AIチャットボット導入のご相談は
      1. デジタルレクリムのAIチャットボット導入支援サービス
      2. お問い合わせ

第1章:失敗しないAIチャットボットの選び方|6つの比較ポイント

第1章:失敗しないAIチャットボットの選び方|6つの比較ポイント

AIチャットボットを導入する際、最も重要なのは「自社に合ったツールを選ぶこと」です。機能が豊富でも、自社の目的や予算に合わなければ、導入は失敗に終わってしまいます。ここでは、AIチャットボットを選ぶ際に押さえるべき6つの比較ポイントを詳しく解説します。

なお、AIチャットボットには様々なタイプがあり、その違いを理解することが選定の第一歩となります。詳しくは「AIチャットボットの違いとは?ルール型・検索型・生成系を徹底比較(導入事例付き)」で解説していますので、併せてご覧ください。

比較ポイント1:導入目的を明確にする

AIチャットボットは、用途によって最適なツールが大きく異なります。まず、自社の導入目的を明確にしましょう。

カスタマーサポート向け

顧客からの問い合わせ対応を自動化したい場合、カスタマーサポート向けのAIチャットボットが適しています。これらのツールは、FAQへの自動回答、問い合わせ内容の分類、有人対応へのスムーズな引き継ぎなどの機能を備えています。例えば、ZendeskやAI Messenger Chatbotは、過去の問い合わせデータを学習し、精度の高い回答を提供できます。

社内ヘルプデスク向け

社内のIT、人事、総務などへの問い合わせを効率化したい場合は、社内ヘルプデスク向けのツールが最適です。これらは、社内規程や手続きに関する質問に自動で回答し、担当部署の業務負担を大幅に軽減します。HRBrain AIチャットボットやRICOH Chatbot Serviceなどが代表例です。

特に中小企業の場合は、予算や運用体制に応じた選び方が重要です。詳しくは「【2025年最新】中小企業向けチャットボットおすすめ10選!選び方や導入メリットを徹底比較」をご参照ください。

マーケティング向け

ウェブサイト訪問者とのエンゲージメントを高め、リード獲得を促進したい場合は、マーケティング向けのチャットボットが有効です。訪問者の行動に応じて最適なタイミングでメッセージを表示し、資料請求や問い合わせへと誘導します。HubSpot Service HubやIZANAIなどが該当します。

導入目的が明確になれば、候補となるツールを大幅に絞り込むことができます。

比較ポイント2:予算と価格体系を確認する

AIチャットボットの価格は、月額数千円から数十万円まで幅広く存在します。自社の予算に合ったツールを選ぶことが重要です。

無料プラン

初期投資を抑えたい場合や、まずは試してみたい場合は、無料プランがあるツールを選びましょう。DifyやDialogflow、Cozeなどは、無料プランでも基本的な機能を利用できます。ただし、メッセージ数や機能に制限があるため、小規模な用途や試用に適しています。

有料プラン

本格的に導入する場合は、有料プランが必要になります。一般的な価格帯は月額1万円〜10万円程度で、対応できるメッセージ数や利用できる機能によって変動します。例えば、月間1,000件程度の問い合わせに対応する場合、月額3万円〜5万円程度が相場です。

初期費用

ツールによっては、初期費用が別途必要な場合があります。特に、カスタマイズや導入支援が含まれる場合は、初期費用が10万円〜50万円程度かかることもあります。長期的なコストを考慮し、初期費用と月額費用の両方を確認しましょう。

価格体系は、従量課金制(メッセージ数に応じて課金)と定額制(月額固定)の2種類があります。問い合わせ件数が変動しやすい場合は従量課金制、安定している場合は定額制が適しています。

比較ポイント3:AI技術の種類を理解する

AIチャットボットには、大きく分けて3つのタイプがあります。それぞれの特徴を理解し、自社のニーズに合ったタイプを選びましょう。

ルールベース型(シナリオ型)

事前に設定したシナリオに沿って回答するタイプです。ユーザーの質問に対して、あらかじめ用意された選択肢を提示し、選択内容に応じて次の質問や回答を表示します。精度は高く、回答内容を完全にコントロールできる一方、想定外の質問には対応できません。FAQが明確に定まっている場合や、特定の手続きを案内する場合に適しています。

AI型(機械学習型)

過去の問い合わせデータや学習データから、質問の意図を理解して回答を生成するタイプです。ルールベース型よりも柔軟な対応が可能で、表現が異なる質問にも対応できます。ただし、学習データの質と量に精度が左右されるため、導入初期は精度が低く、継続的な学習が必要です。

生成AI型(GPT搭載型)

GPT-4やGPT-3.5などの大規模言語モデルを搭載したタイプです。人間らしい自然な会話が可能で、過去の会話の文脈を踏まえた応答ができます。多言語対応も容易で、事前に想定していない質問にも柔軟に対応できます。ただし、ハルシネーション(誤った情報を自信を持って回答するリスク)があるため、RAG(Retrieval-Augmented Generation)機能を持つツールを選ぶことが重要です。また、従量課金のため、利用量が多いとコストが高くなる点にも注意が必要です。

最近のトレンドとしては、ルールベース型とAI型を組み合わせたハイブリッド型や、生成AI型にRAG機能を追加して精度を高めたツールが増えています。各タイプの詳細な比較については、「AIチャットボットの違いとは?ルール型・検索型・生成系を徹底比較(導入事例付き)」で詳しく解説しています。

比較ポイント4:連携可能なツールを確認する

AIチャットボットを既存の業務システムと連携させることで、業務効率を大幅に向上させることができます。導入前に、連携可能なツールを確認しましょう。

コミュニケーションツールとの連携

SlackやMicrosoft Teamsと連携できるチャットボットは、社内ヘルプデスク用途に最適です。従業員が普段使っているツール上で質問できるため、利用のハードルが低く、定着しやすくなります。

CRM・MAツールとの連携

Salesforce、HubSpot、Marketoなどのカスタマー管理ツールやマーケティングオートメーションツールと連携できるチャットボットは、顧客情報を一元管理し、パーソナライズされた対応が可能になります。リード情報を自動的にCRMに登録できるため、営業活動の効率化にも繋がります。

その他のツールとの連携

Google Workspace、Notion、Kintoneなどのビジネスツールとの連携も重要です。例えば、チャットボットで収集した情報を自動的にスプレッドシートに記録したり、Notionのデータベースを参照して回答したりすることができます。

API連携が可能なツールを選べば、カスタマイズの自由度が高まり、独自のワークフローを構築することも可能です。

比較ポイント5:サポート体制と導入支援を確認する

特に初めてAIチャットボットを導入する場合は、サポート体制が充実しているツールを選ぶことが重要です。

導入支援の有無

初期設定やシナリオ作成を支援してくれるサービスがあるかを確認しましょう。専門家のサポートを受けることで、導入期間を短縮し、初期段階から高い精度を実現できます。一部のツールでは、完全代行サービスを提供しているものもあります。

例えば、当社が提供する「AIスミズミ」は、導入から運用までを完全代行するサービスで、AIチャットボットの導入が初めての企業でも安心してご利用いただけます。

カスタマーサポートの対応時間

問題が発生した際に、迅速にサポートを受けられるかは重要なポイントです。24時間365日対応のツールもあれば、平日の営業時間のみ対応のツールもあります。自社の運用体制に合わせて選びましょう。

マニュアルやチュートリアルの充実度

公式ドキュメントや動画チュートリアル、コミュニティフォーラムなどが充実しているツールは、自己解決しやすく、運用の負担が軽減されます。特に、日本語のドキュメントが充実しているかは重要な確認ポイントです。

定期的なアップデート

AI技術は日々進化しています。定期的に機能追加やアップデートが行われているツールを選ぶことで、常に最新の技術を活用できます。

導入に失敗しないためのポイントについては、「中小企業のAI導入で失敗しないための完全ガイド|成功のポイントと業種別活用事例」や「生成AI導入の失敗事例と対策|業種別に見る失敗要因と成功のカギ」も併せてご覧ください。

比較ポイント6:無料トライアルの有無を確認する

実際に使ってみないと分からない部分も多いため、無料トライアルがあるツールを優先的に検討しましょう。

無料トライアルのメリット

無料トライアル期間中に、以下の点を確認できます。

  • 管理画面の使いやすさ
  • シナリオ作成の難易度
  • 回答精度
  • 既存ツールとの連携のしやすさ
  • サポート対応の質

多くのツールが14日間〜30日間の無料トライアルを提供しています。複数のツールを同時に試し、比較検討することをおすすめします。

無料プランとの違い

無料トライアルは、有料プランの全機能を期間限定で試せるものです。一方、無料プランは、機能やメッセージ数に制限がありますが、期限なく利用できます。まずは無料プランで基本的な使い勝手を確認し、必要に応じて有料プランに移行するという方法も有効です。


以上の6つの比較ポイントを押さえることで、自社に最適なAIチャットボットを選ぶことができます。次の章では、2025年最新のAIチャットボットを一覧表で比較し、各ツールの特徴を詳しく見ていきます。

【関連記事】

本記事と併せて読むことで、AIチャットボット導入の理解がさらに深まる記事をご紹介します。

AIチャットボット関連

AI導入・活用関連

SEO・コンテンツマーケティング関連

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執筆者情報:
デジタルレクリム株式会社 代表取締役 | AIマーケティング専門家
AIチャットボット導入支援実績多数。中小企業から大企業まで、幅広い業種でのAI導入コンサルティング経験を持つ。

第2章:【2025年最新】AIチャットボットおすすめ比較表

第2章:【2025年最新】AIチャットボットおすすめ比較表

この章では、2025年最新のAIチャットボット25選以上を、価格・機能・用途別に一覧表で比較します。各ツールの特徴を一目で把握できるよう、重要な項目を網羅的にまとめました。

この比較表を参考に、自社の目的と予算に合ったツールを絞り込んでいきましょう。表の後には、各ツールの詳細な解説も用意していますので、気になるツールがあれば、そちらも併せてご確認ください。

AIチャットボット全体比較表

以下の表は、横スクロールで全項目をご覧いただけます。

No.サービス名提供会社価格(月額)無料プラン得意な用途GPT対応AI技術タイプ連携ツール例日本語対応公式サイト
1ZendeskZendesk要問い合わせ(目安:5万円〜)なしカスタマーサポート○(GPT-4)生成AI型 + ルールベースSlack, Salesforce, Shopify公式
2AI Messenger ChatbotAI Messenger要問い合わせ(目安:3万円〜)あり(14日間トライアル)カスタマーサポート○(GPT-4)生成AI型 + 機械学習LINE, Facebook, Instagram公式
3KARAKURIカラクリ要問い合わせ(目安:10万円〜)なしカスタマーサポート○(独自AI + GPT)ハイブリッド型Salesforce, Zendesk, kintone公式
4hachidorihachidori50,000円〜あり(フリープラン)カスタマーサポート・マーケティング○(GPT-3.5, GPT-4)ルールベース + 生成AILINE, Facebook, Instagram, Slack公式
5RICOH Chatbot Serviceリコー18,000円〜あり(30日間トライアル)社内ヘルプデスク△(オプション)機械学習型Microsoft Teams, Slack, LINE WORKS公式
6HelpfeelNota Inc.要問い合わせ(目安:10万円〜)なしカスタマーサポート×独自検索技術Salesforce, Zendesk, kintone公式
7sincloメディアリンク9,440円〜あり(14日間トライアル)カスタマーサポート×ルールベース型Salesforce, kintone, Chatwork公式
8HRBrain AIチャットボットHRBrain要問い合わせ(目安:5万円〜)なし社内ヘルプデスク○(GPT-4)生成AI型Slack, Microsoft Teams, Google Workspace公式
9ChatDealer AIラクス要問い合わせ(目安:3万円〜)あり(無料トライアル)社内ヘルプデスク○(GPT-3.5)生成AI型Microsoft Teams, Slack, LINE WORKS公式
10SyncpitSyncpit50,000円〜なし社内ヘルプデスク○(GPT-4)生成AI型 + RAGSlack, Microsoft Teams, Google Chat公式
11Kasanareカサナレ要問い合わせ(目安:10万円〜)なし社内ヘルプデスク○(GPT-4)生成AI型 + RAGSlack, Microsoft Teams, Notion公式
12OfficeBotネオス要問い合わせ(目安:5万円〜)あり(無料トライアル)社内ヘルプデスク△(オプション)機械学習型Microsoft Teams, Slack, LINE WORKS公式
13PEPPEP30,000円〜あり(14日間トライアル)社内ヘルプデスク・カスタマーサポート○(GPT-4)生成AI型Slack, Microsoft Teams, LINE公式
14HubSpot Service HubHubSpot無料〜(有料:6,000円〜)○(無料プラン)マーケティング・カスタマーサポート△(有料プランのみ)ルールベース型HubSpot CRM, Slack, Salesforce公式
15IZANAIクラウドサーカス要問い合わせ(目安:5万円〜)あり(無料トライアル)マーケティング○(GPT-4)生成AI型Google Analytics, Salesforce, MA連携公式
16CrispCrisp$25〜(約3,500円〜)○(無料プラン)マーケティング・カスタマーサポート○(GPT-3.5, GPT-4)生成AI型Slack, WhatsApp, Instagram, Shopify公式
17BotpressBotpress無料〜(有料:$10〜)○(無料プラン・OSS版)汎用(カスタマイズ重視)○(GPT-4, GPT-3.5)生成AI型Slack, Microsoft Teams, WhatsApp, Telegram公式
18DifyDify.AI無料〜(有料:$59〜)○(200メッセージ/月)汎用(開発者向け)○(GPT-4, GPT-3.5, Claude)生成AI型 + RAGAPI連携、Slack、Discord公式
19DialogflowGoogle Cloud無料〜(従量課金)○($600クレジット)汎用○(Gemini)生成AI型Google Workspace, Slack, Telegram公式
20CozeByteDance無料〜○(10メッセージ/日)汎用○(GPT-4)生成AI型LINE, Telegram, Discord, Slack公式
21ChatPlusチャットプラス1,500円〜あり(10日間トライアル)カスタマーサポート・マーケティング×ルールベース型LINE, Facebook, Slack, Chatwork公式
22Chamoジーニー要問い合わせ(目安:3万円〜)あり(無料トライアル)カスタマーサポート×ルールベース型Salesforce, kintone, Slack公式
23CognigyCognigy要問い合わせ(目安:10万円〜)なしエンタープライズ向け○(GPT-4)生成AI型 + 独自NLUSalesforce, Microsoft Teams, WhatsApp公式
24LandbotLandbot$40〜(約5,600円〜)○(無料プラン)マーケティング○(GPT-3.5)ルールベース + 生成AISlack, Google Sheets, Zapier, Mailchimp公式
25IntercomIntercom$74〜(約10,400円〜)あり(14日間トライアル)カスタマーサポート・マーケティング○(GPT-4)生成AI型Slack, Salesforce, HubSpot, Shopify公式
26ManyChatManyChat無料〜(有料:$15〜)○(無料プラン)マーケティング(SNS特化)△(有料プランのみ)ルールベース型Facebook, Instagram, WhatsApp, Shopify公式
27TidioTidio無料〜(有料:$29〜)○(無料プラン)カスタマーサポート・マーケティング○(GPT-3.5)ルールベース + 生成AIShopify, WordPress, Wix, Messenger公式

比較表の見方と注意点

価格について

  • 「要問い合わせ」の目安金額は、公開情報や導入事例から推定したものです。実際の価格は企業規模や利用規模によって変動します。
  • 海外ツールの円換算は、1ドル=140円で計算しています。為替レートにより変動します。
  • 従量課金制のツール(Dialogflowなど)は、使用量によって大きく価格が変動するため、無料枠を超える場合は事前に見積もりを取ることをおすすめします。

無料プランについて

  • 「○(無料プラン)」は、期限なく無料で利用できるプランがあることを示します。
  • 「あり(〇日間トライアル)」は、有料プランの全機能を期間限定で試せることを示します。
  • 無料プランには、メッセージ数制限や機能制限がある場合がほとんどです。詳細は各ツールの公式サイトでご確認ください。

GPT対応について

  • 「○(GPT-4)」は、GPT-4を搭載していることを示します。
  • 「○(GPT-3.5, GPT-4)」は、複数のモデルから選択できることを示します。
  • 「△(オプション)」は、追加料金でGPT機能を利用できることを示します。
  • 「×」は、GPTを搭載していないことを示します。ただし、独自のAI技術で高精度な回答を実現しているツールもあります。

AI技術タイプについて

  • ルールベース型: シナリオに沿って回答。精度は高いが柔軟性に欠ける。
  • 機械学習型: 学習データから回答を生成。柔軟だが学習に時間がかかる。
  • 生成AI型: GPTなどの大規模言語モデルを使用。自然な会話が可能。
  • ハイブリッド型: 複数の技術を組み合わせたもの。
  • 生成AI型 + RAG: RAG(Retrieval-Augmented Generation)機能により、社内文書を参照して正確な回答を生成。

用途別おすすめツール早見表

自社の用途に合わせて、最適なツールを素早く見つけられるよう、用途別におすすめツールをまとめました。

カスタマーサポート向けおすすめTOP5

順位サービス名おすすめポイント価格帯
1Zendesk世界標準のカスタマーサポートツール。GPT-4搭載で高精度。高価格帯
2AI Messenger Chatbot日本企業に最適化。LINE連携が強力。中価格帯
3KARAKURI導入支援が充実。大手企業の導入実績多数。高価格帯
4hachidoriノーコードで簡単。SNS連携が豊富。中価格帯
5Intercom海外展開している企業に最適。多言語対応。高価格帯

社内ヘルプデスク向けおすすめTOP5

順位サービス名おすすめポイント価格帯
1HRBrain AIチャットボット人事・労務に特化。GPT-4搭載。中価格帯
2SyncpitRAG機能で社内文書を正確に参照。中価格帯
3KasanareNotion連携が強力。ナレッジベース活用に最適。高価格帯
4ChatDealer AIコストパフォーマンスが高い。中価格帯
5RICOH Chatbot Service大手企業の安心感。Teams連携が充実。中価格帯

マーケティング向けおすすめTOP5

順位サービス名おすすめポイント価格帯
1HubSpot Service Hub無料プランあり。HubSpot CRMとの連携が強力。低〜中価格帯
2IZANAI日本企業向け。MA連携が充実。中価格帯
3Crispコスパ最強。SNS連携が豊富。低価格帯
4ManyChatSNSマーケティングに特化。Instagram・Facebook連携。低価格帯
5Landbotビジュアルエディタが使いやすい。中価格帯

無料で始められるおすすめTOP5

順位サービス名おすすめポイント無料枠の内容
1DifyGPT-4対応。開発者向けで自由度が高い。200メッセージ/月
2DialogflowGoogle製。Gemini搭載。$600クレジット
3CozeByteDance製。画像理解も可能。10メッセージ/日
4HubSpot Service Hubマーケティング用途に最適。基本機能無制限
5Botpressオープンソース版は完全無料。OSS版は無制限

GPT-4搭載おすすめTOP5

順位サービス名おすすめポイント価格帯
1Zendeskエンタープライズ向け。精度最高レベル。高価格帯
2AI Messenger Chatbot日本語精度が高い。中価格帯
3HRBrain AIチャットボット社内ヘルプデスクに最適化。中価格帯
4Dify無料プランでもGPT-4利用可能。低〜中価格帯
5Intercom海外展開企業に最適。高価格帯

次の章では

この比較表で気になるツールが見つかりましたか?次の第3章では、各ツールの詳細な特徴を用途別に解説していきます。導入事例や具体的な機能、どんな企業におすすめかなど、より詳しい情報をお届けします。

また、第4章では「無料で始められるAIチャットボット」、第5章では「ノーコードでの作り方」、第6章では「GPT搭載ツールの徹底比較」と、サジェストキーワードで多く検索されているテーマについて深掘りしていきますので、ぜひ最後までご覧ください。

【コラム】AIチャットボット選びで失敗しないための3つのチェックポイント

比較表を見て「どれも良さそうで決められない」と感じた方へ。以下の3つのチェックポイントで絞り込んでみましょう。

  1. 予算は明確か?
    月額1万円以下で始めたいなら、HubSpot、Dify、Dialogflowなどの無料プランがあるツールを。月額5万円以上の予算があるなら、Zendesk、KARAKURI、Kasanareなどのエンタープライズ向けツールを検討しましょう。
  2. 既存ツールとの連携は必須か?
    SlackやTeamsとの連携が必須なら、それに対応しているツールに絞り込みましょう。CRM連携が重要なら、Salesforce連携ができるツールを優先的に検討してください。
  3. 無料トライアルで実際に試したか?
    最終決定前に、必ず無料トライアルで実際に使ってみましょう。管理画面の使いやすさ、回答精度、サポート対応の質は、実際に使ってみないと分かりません。

この3つをクリアすれば、自社に最適なツールが見えてくるはずです。

第3章:【目的別】AIチャットボットおすすめ詳細解説

第3章:【目的別】AIチャットボットおすすめ詳細解説

第2章の比較表で気になるツールは見つかりましたか?この章では、主要なAIチャットボットを目的別に詳しく解説していきます。各ツールの特徴、強み、導入事例、どんな企業におすすめかなど、実際に導入を検討する際に必要な情報を網羅的にお届けします。

カスタマーサポート向けAIチャットボット

顧客からの問い合わせ対応を効率化し、顧客満足度を向上させたい企業におすすめのツールを紹介します。

1. Zendesk

zendesk

提供会社: Zendesk, Inc.
価格: 要問い合わせ(目安:月額5万円〜)
GPT対応: ○(GPT-4搭載)

特徴:

Zendeskは、世界中で10万社以上が導入するカスタマーサポートプラットフォームです。AIチャットボット機能は、GPT-4を搭載しており、過去の問い合わせデータやFAQを学習して、高精度な自動回答を実現します。ノーコードでシナリオを設計でき、専門知識がなくても運用を開始できます。

主な機能:

  • AI自動応答: GPT-4による自然な会話と高精度な回答
  • 有人対応への引き継ぎ: 複雑な問い合わせは自動的にオペレーターに転送
  • 多言語対応: 40以上の言語に対応
  • 分析ダッシュボード: 問い合わせ内容の傾向分析や顧客満足度の可視化
  • CRM連携: Salesforce、Shopifyなど主要ツールと連携可能

導入事例:

大手ECサイトでは、Zendeskの導入により、問い合わせ対応時間を平均40%削減し、顧客満足度が15%向上しました。特に、配送状況や返品手続きなど、定型的な問い合わせの80%以上を自動化できたことが大きな成果となっています。

こんな企業におすすめ:

  • 月間1,000件以上の問い合わせがある企業
  • グローバル展開しており、多言語対応が必要な企業
  • 既にZendeskのサポートツールを使っている企業
  • エンタープライズレベルのセキュリティとサポートが必要な企業

2. AI Messenger Chatbot

AI Messenger Chatbot

提供会社: 株式会社AI Messenger
価格: 要問い合わせ(目安:月額3万円〜)
GPT対応: ○(GPT-4搭載)

特徴:

AI Messenger Chatbotは、日本企業向けに最適化されたAIチャットボットです。特にLINE公式アカウントとの連携に強みを持ち、顧客が普段使っているLINE上で自然な対話を実現します。日本語の言い回しやニュアンスを正確に理解できる点が、海外製ツールとの大きな違いです。

主な機能:

  • LINE連携: LINE公式アカウントと完全統合
  • シナリオ自動生成: 既存のFAQから自動的にシナリオを生成
  • 感情分析: 顧客の感情を分析し、不満を持つ顧客を優先的に有人対応
  • A/Bテスト: 複数のシナリオを比較し、最適な対応を自動選択
  • Instagram・Facebook連携: SNS経由の問い合わせにも対応

導入事例:

化粧品メーカーでは、LINE上でのAIチャットボット導入により、問い合わせ対応コストを60%削減しました。特に、商品の使い方や成分に関する質問の90%以上を自動化でき、有人対応が必要な問い合わせに集中できるようになりました。

こんな企業におすすめ:

  • LINE公式アカウントを運用している企業
  • BtoC企業で、顧客との接点を増やしたい企業
  • 日本語の細かいニュアンスを正確に理解させたい企業
  • 導入支援を受けながら確実に成果を出したい企業

3. KARAKURI

KARAKURI

提供会社: 株式会社カラクリ
価格: 要問い合わせ(目安:月額10万円〜)
GPT対応: ○(独自AI + GPT)

特徴:

KARAKURIは、大手企業での導入実績が豊富なエンタープライズ向けAIチャットボットです。独自開発のAI技術とGPTを組み合わせたハイブリッド型で、高精度な回答と柔軟な対応を両立しています。導入から運用まで専任のカスタマーサクセスチームが伴走し、確実に成果を出すことにコミットしています。

主な機能:

  • ハイブリッドAI: 独自AIとGPTを組み合わせた高精度な回答
  • 自動学習機能: 回答できなかった質問を自動的に学習
  • 詳細な分析機能: 問い合わせ内容の傾向分析や改善提案
  • 完全カスタマイズ: 企業のブランドに合わせたデザイン・機能調整
  • 導入支援: 専任チームによる手厚いサポート

導入事例:

大手通信キャリアでは、KARAKURIの導入により、年間で約2億円のコスト削減を実現しました。問い合わせの75%を自動化でき、オペレーターは複雑な問題解決に集中できるようになり、顧客満足度も20%向上しました。

こんな企業におすすめ:

  • 月間10,000件以上の大量の問い合わせがある企業
  • 高度なカスタマイズが必要な企業
  • 導入支援を受けながら確実に成果を出したい企業
  • 既にSalesforceやZendeskを使っている企業

4. hachidori

hachidori

提供会社: 株式会社hachidori
価格: 月額50,000円〜
GPT対応: ○(GPT-3.5, GPT-4)

特徴:

hachidoriは、ノーコードで簡単にチャットボットを作成できるプラットフォームです。ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、プログラミング知識がなくても高度なシナリオを設計できます。カスタマーサポートだけでなく、マーケティングや社内ヘルプデスクなど、幅広い用途に対応しています。

主な機能:

  • ノーコードエディタ: ドラッグ&ドロップで簡単にシナリオ作成
  • マルチチャネル対応: LINE、Facebook、Instagram、Slackなど複数チャネルに対応
  • GPT選択機能: GPT-3.5とGPT-4を用途に応じて使い分け可能
  • テンプレート: 業種別のテンプレートで素早く導入
  • A/Bテスト: シナリオの効果測定と最適化

導入事例:

飲食チェーンでは、hachidoriを使ってLINE上で予約受付チャットボットを構築しました。電話予約の50%をチャットボットに移行でき、予約受付の人件費を大幅に削減。さらに、深夜や早朝の予約も受け付けられるようになり、予約数が30%増加しました。

こんな企業におすすめ:

  • プログラミング知識がない担当者でも運用したい企業
  • 複数のSNSチャネルで統一した対応をしたい企業
  • 小規模から始めて段階的に拡大したい企業
  • 予算を抑えつつGPT-4を活用したい企業

社内ヘルプデスク向けAIチャットボット

社内のIT、人事、総務などへの問い合わせを効率化し、担当部署の業務負担を軽減したい企業におすすめのツールを紹介します。

5. HRBrain AIチャットボット

HRBrain AIチャットボット

提供会社: 株式会社HRBrain
価格: 要問い合わせ(目安:月額5万円〜)
GPT対応: ○(GPT-4搭載)

特徴:

HRBrain AIチャットボットは、人事・労務の問い合わせに特化したAIチャットボットです。就業規則、給与、休暇、福利厚生など、従業員からの頻繁な質問に自動で回答し、人事部門の業務負担を大幅に軽減します。GPT-4を搭載しており、複雑な質問にも自然な言葉で回答できます。

主な機能:

  • 人事特化型AI: 就業規則や人事制度に関する質問に特化
  • Slack・Teams連携: 従業員が普段使うツール上で質問可能
  • 権限管理: 役職や部署に応じて回答内容を出し分け
  • 多言語対応: 外国籍従業員にも対応
  • 分析機能: よくある質問の傾向分析

導入事例:

従業員1,000名規模の製造業では、HRBrain AIチャットボットの導入により、人事部への問い合わせが70%削減されました。特に、有給休暇の残日数確認や給与明細の見方など、定型的な質問の95%以上を自動化できました。

こんな企業におすすめ:

  • 従業員500名以上の企業
  • 人事部門への問い合わせが多い企業
  • リモートワークを導入しており、従業員が分散している企業
  • 外国籍従業員が多く、多言語対応が必要な企業

6. Syncpit

Syncpit

提供会社: 株式会社Syncpit
価格: 月額50,000円〜
GPT対応: ○(GPT-4 + RAG機能)

特徴:

Syncpitは、RAG(Retrieval-Augmented Generation)機能を搭載した次世代型AIチャットボットです。社内の文書やマニュアルを参照しながら回答を生成するため、ハルシネーション(誤った情報の回答)を大幅に削減できます。Slack、Microsoft Teams、Google Chatと連携し、従業員が普段使うツール上で利用できます。

主な機能:

  • RAG機能: 社内文書を参照して正確な回答を生成
  • 文書自動学習: PDF、Word、Excelなどの文書を自動的に学習
  • 回答根拠の表示: 回答の根拠となる文書を併せて表示
  • 権限管理: 部署や役職に応じて参照できる文書を制限
  • マルチチャネル対応: Slack、Teams、Google Chatに対応

導入事例:

IT企業では、Syncpitを導入し、社内のナレッジベースを統合しました。これまで各部署に散在していた情報を一元化し、従業員が必要な情報に素早くアクセスできるようになりました。結果、社内問い合わせの対応時間が平均60%短縮されました。

こんな企業におすすめ:

  • 社内マニュアルや規程が大量にある企業
  • 正確性が重要な情報を扱う企業(金融、医療など)
  • Slack、Teams、Google Chatを社内で利用している企業
  • ナレッジマネジメントを強化したい企業

7. Kasanare

Kasanare

提供会社: 株式会社カサナレ
価格: 要問い合わせ(目安:月額10万円〜)
GPT対応: ○(GPT-4 + RAG機能)

特徴:

Kasanareは、Notionとの連携に強みを持つAIチャットボットです。Notion上に蓄積された社内ナレッジを活用し、従業員からの質問に自動で回答します。RAG機能により、Notionのデータベースを参照しながら正確な回答を生成するため、情報の鮮度と正確性を保てます。

主な機能:

  • Notion完全統合: Notionのデータベースをリアルタイムで参照
  • RAG機能: 最新の社内情報を元に回答生成
  • Slack・Teams連携: 従業員が普段使うツール上で質問可能
  • 自動更新: Notionの情報が更新されると自動的に学習
  • 権限管理: Notionのアクセス権限をそのまま継承

導入事例:

スタートアップ企業では、Kasanareを導入し、Notion上の社内wikiを活用した質問応答システムを構築しました。新入社員のオンボーディング期間が平均2週間短縮され、既存社員への質問回数も80%削減されました。

こんな企業におすすめ:

  • Notionを社内ナレッジベースとして活用している企業
  • スタートアップや成長企業で、情報が日々更新される企業
  • リモートワーク中心で、非同期コミュニケーションを重視する企業
  • 新入社員のオンボーディングを効率化したい企業

8. ChatDealer AI

ChatDealer AI

提供会社: 株式会社ラクス
価格: 要問い合わせ(目安:月額3万円〜)
GPT対応: ○(GPT-3.5搭載)

特徴:

ChatDealer AIは、コストパフォーマンスに優れた社内ヘルプデスク向けAIチャットボットです。GPT-3.5を搭載しながらも、比較的低価格で導入できる点が魅力です。Microsoft Teams、Slack、LINE WORKSとの連携に対応しており、社内コミュニケーションツール上で利用できます。

主な機能:

  • GPT-3.5搭載: 自然な会話と柔軟な回答
  • マルチチャネル対応: Teams、Slack、LINE WORKSに対応
  • FAQ自動生成: 過去の問い合わせからFAQを自動生成
  • 分析ダッシュボード: 問い合わせ内容の傾向分析
  • 導入支援: 初期設定からシナリオ作成までサポート

導入事例:

中堅企業では、ChatDealer AIをMicrosoft Teamsに統合し、IT部門への問い合わせを自動化しました。パスワードリセットやソフトウェアのインストール方法など、定型的な質問の85%を自動化でき、IT部門の業務負担が大幅に軽減されました。

こんな企業におすすめ:

  • 予算を抑えつつGPT搭載ツールを導入したい企業
  • 従業員100〜500名規模の中堅企業
  • Microsoft Teams、Slackを社内で利用している企業
  • IT部門への問い合わせが多い企業

9. RICOH Chatbot Service

RICOH Chatbot Service

提供会社: 株式会社リコー
価格: 月額18,000円〜
GPT対応: △(オプションで追加可能)

特徴:

RICOH Chatbot Serviceは、大手企業リコーが提供する信頼性の高いAIチャットボットです。機械学習型のAIを搭載しており、導入後も継続的に学習して精度を向上させます。30日間の無料トライアルがあり、実際に使ってから導入を決められる点も魅力です。

主な機能:

  • 機械学習型AI: 継続的な学習で精度向上
  • Microsoft Teams連携: Teams上で利用可能
  • Excel一括登録: ExcelでFAQを一括登録可能
  • 多言語対応: 日本語、英語、中国語に対応
  • セキュリティ: 大手企業基準のセキュリティ対策

導入事例:

製造業では、RICOH Chatbot Serviceを社内ヘルプデスクとして導入し、総務部門への問い合わせを効率化しました。備品の申請方法や会議室の予約方法など、社内手続きに関する質問の70%を自動化できました。

こんな企業におすすめ:

  • 大手企業の信頼性とサポートを重視する企業
  • Microsoft Teamsを社内で利用している企業
  • まずは低価格で始めて、段階的に機能を拡張したい企業
  • 製造業や建設業など、従来型産業の企業

マーケティング向けAIチャットボット

ウェブサイト訪問者とのエンゲージメントを高め、リード獲得を促進したい企業におすすめのツールを紹介します。

10. HubSpot Service Hub

HubSpot Service Hub

提供会社: HubSpot, Inc.
価格: 無料〜(有料プラン:月額6,000円〜)
GPT対応: △(有料プランのみ)

特徴:

HubSpot Service Hubは、マーケティングオートメーションツールHubSpotのカスタマーサービス機能です。無料プランでも基本的なチャットボット機能を利用でき、HubSpot CRMと完全に統合されているため、訪問者情報を自動的に記録し、営業活動に活用できます。

主な機能:

  • 無料プラン: 基本的なチャットボット機能を無料で利用可能
  • HubSpot CRM連携: 訪問者情報を自動的にCRMに記録
  • リード獲得: 資料請求や問い合わせへの誘導
  • A/Bテスト: シナリオの効果測定と最適化
  • 分析機能: コンバージョン率や離脱率の分析

導入事例:

BtoB SaaS企業では、HubSpot Service Hubを導入し、ウェブサイト訪問者との接点を増やしました。チャットボットから資料請求への誘導を最適化した結果、コンバージョン率が35%向上し、月間のリード獲得数が2倍になりました。

こんな企業におすすめ:

  • 既にHubSpotを利用している企業
  • まずは無料で試してみたい企業
  • BtoB企業でリード獲得を強化したい企業
  • マーケティングオートメーションと連携させたい企業

11. IZANAI

IZANAI

提供会社: クラウドサーカス株式会社
価格: 要問い合わせ(目安:月額5万円〜)
GPT対応: ○(GPT-4搭載)

特徴:

IZANAIは、日本企業向けに開発されたマーケティング特化型AIチャットボットです。訪問者の行動データを分析し、最適なタイミングで最適なメッセージを表示することで、コンバージョン率を最大化します。GPT-4を搭載しており、訪問者との自然な会話を実現します。

主な機能:

  • 行動トリガー: 訪問者の行動に応じて自動的にチャット起動
  • GPT-4搭載: 自然な会話でエンゲージメント向上
  • MA連携: Salesforce、Marketoなど主要MAツールと連携
  • A/Bテスト: メッセージやシナリオの効果測定
  • 詳細分析: コンバージョン経路の可視化

導入事例:

不動産会社では、IZANAIを導入し、物件ページ訪問者への接客を自動化しました。訪問者の興味に応じて最適な物件を提案する機能により、資料請求率が50%向上し、成約率も20%向上しました。

こんな企業におすすめ:

  • BtoC企業でウェブサイトからのリード獲得を強化したい企業
  • 不動産、教育、美容など、高額商品を扱う企業
  • 既にMAツールを導入している企業
  • 日本語の細かいニュアンスを重視する企業

12. Crisp

Crisp

提供会社: Crisp IM SAS
価格: 月額$25〜(約3,500円〜)
GPT対応: ○(GPT-3.5, GPT-4)

特徴:

Crispは、コストパフォーマンスに優れた海外製チャットボットです。無料プランでも基本的な機能を利用でき、有料プランでもGPT-4を月額$25から利用できる点が魅力です。SNS連携が豊富で、WhatsApp、Instagram、Facebookなど複数チャネルを一元管理できます。

主な機能:

  • マルチチャネル対応: WhatsApp、Instagram、Facebook、LINE、メールを一元管理
  • GPT-4搭載: 低価格でGPT-4を利用可能
  • 共有受信箱: チーム全員で問い合わせを共有
  • 自動翻訳: 100以上の言語に自動翻訳
  • CRM機能: 顧客情報を一元管理

導入事例:

越境EC事業者では、Crispを導入し、複数の国からの問い合わせを一元管理しました。自動翻訳機能により、英語、中国語、韓国語の問い合わせに迅速に対応でき、海外売上が40%増加しました。

こんな企業におすすめ:

  • 予算を抑えつつGPT-4を活用したい企業
  • 海外展開しており、多言語対応が必要な企業
  • SNS経由の問い合わせが多い企業
  • 小規模チームで効率的に運用したい企業

13. ManyChat

ManyChat

提供会社: ManyChat, Inc.
価格: 無料〜(有料プラン:月額$15〜)
GPT対応: △(有料プランのみ)

特徴:

ManyChatは、SNSマーケティングに特化したチャットボットプラットフォームです。特にFacebook、Instagram、WhatsAppとの連携に強みを持ち、SNS上でのマーケティング活動を自動化できます。ドラッグ&ドロップの直感的なエディタで、プログラミング知識がなくても高度なシナリオを作成できます。

主な機能:

  • SNS特化: Facebook、Instagram、WhatsAppに完全対応
  • ビジュアルエディタ: ドラッグ&ドロップで簡単にシナリオ作成
  • Eコマース連携: Shopifyと連携し、商品紹介や注文受付を自動化
  • セグメント配信: ユーザー属性に応じたメッセージ配信
  • 分析機能: 開封率、クリック率、コンバージョン率の測定

導入事例:

アパレルブランドでは、ManyChatをInstagramに統合し、新商品の告知やセール情報の配信を自動化しました。Instagram経由の売上が60%増加し、顧客エンゲージメント率も2倍になりました。

こんな企業におすすめ:

  • SNSマーケティングに力を入れている企業
  • Instagram、Facebookでの販売を強化したい企業
  • D2Cブランドやアパレル、美容系企業
  • 低予算で始めたいスタートアップ

14. AIスミズミ – 完全代行型AIチャットボットサービス

AIスミズミ

提供会社: デジタルレクリム株式会社
価格: 要問い合わせ(目安:月額5万円〜)
GPT対応: ○(GPT-4搭載)

特徴

AIスミズミは、AIチャットボットの導入から運用までを完全代行するサービスです。「AIチャットボットを導入したいが、社内にノウハウがない」「設定や運用に時間を割けない」という企業に最適です。専門チームが、ヒアリングからシナリオ設計、導入、運用、改善まで一貫してサポートするため、担当者の負担を最小限に抑えながら、高品質なチャットボットを実現できます。

GPT-4を搭載しており、自然な会話と高精度な回答が可能です。カスタマーサポート、社内ヘルプデスク、マーケティングなど、幅広い用途に対応しており、企業のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズできます。

主な機能

  • 完全代行サービス: 導入から運用まで専門チームが代行
  • GPT-4搭載: 最新のAI技術による高精度な回答
  • カスタマイズ対応: 企業のブランドや業務フローに合わせて設計
  • 継続的な改善: 運用データを分析し、定期的に精度を向上
  • マルチチャネル対応: ウェブサイト、LINE、Slackなど複数チャネルに対応

完全代行サービスの内容

AIスミズミの完全代行サービスには、以下の内容が含まれます。

導入フェーズ

  • 現状のヒアリングと課題分析
  • 最適なシナリオ設計
  • FAQ・学習データの整備
  • システムの初期設定
  • 既存ツールとの連携設定

運用フェーズ

  • 日々の問い合わせ内容の分析
  • 回答精度の継続的な改善
  • 新しいFAQの追加
  • 月次レポートの提供
  • 定期的な改善提案

このように、導入後も継続的にサポートを受けられるため、社内にAIの専門知識がなくても、高品質なチャットボットを維持できます。

導入事例

製造業A社(従業員500名)

社内ヘルプデスクとしてAIスミズミを導入しました。IT部門、人事部門、総務部門への問い合わせを一元化し、従業員がSlack上で質問できるシステムを構築しました。導入後、各部門への問い合わせが平均65%削減され、担当者は本来の業務に集中できるようになりました。

ECサイトB社(月間問い合わせ3,000件)

カスタマーサポートの効率化を目的にAIスミズミを導入しました。商品の使い方、配送状況、返品手続きなど、定型的な問い合わせの80%を自動化でき、カスタマーサポートの人件費を年間で約1,200万円削減しました。また、24時間対応が可能になり、顧客満足度も18%向上しました。

不動産C社(月間リード100件)

ウェブサイトからのリード獲得を目的にAIスミズミを導入しました。物件ページを訪問したユーザーに対して、AIチャットボットが最適なタイミングで声をかけ、希望条件をヒアリングして物件を提案します。導入後、資料請求率が45%向上し、月間のリード獲得数が1.5倍になりました。

こんな企業におすすめ

AIチャットボットが初めての企業

AIチャットボットの導入が初めてで、何から始めればいいか分からない企業に最適です。専門チームが一から丁寧にサポートするため、安心して導入できます。

社内にAIの専門知識がない企業

AIやチャットボットの専門知識を持つ担当者がいない企業でも、完全代行サービスにより、高品質なチャットボットを導入・運用できます。

導入後も継続的なサポートを受けたい企業

多くのツールは導入時のサポートのみですが、AIスミズミは運用フェーズでも継続的にサポートを受けられます。回答精度を維持・向上させたい企業におすすめです。

複数の用途でチャットボットを活用したい企業

カスタマーサポート、社内ヘルプデスク、マーケティングなど、複数の用途でチャットボットを活用したい企業に対応できます。企業のニーズに合わせて柔軟にカスタマイズします。

他のツールとの違い

AIスミズミと他のツールの最大の違いは、「完全代行」という点です。多くのツールは、プラットフォームを提供するだけで、設定や運用は企業側で行う必要があります。一方、AIスミズミは、専門チームが導入から運用まで一貫してサポートするため、担当者の負担を大幅に軽減できます。

項目AIスミズミ一般的なツール
導入サポート○(完全代行)△(マニュアル提供のみ)
シナリオ設計○(専門チームが代行)×(自社で作成)
運用サポート○(継続的に改善)△(有償オプション)
担当者の負担最小限大きい
初期費用中〜高低〜中

料金体系

AIスミズミの料金は、企業の規模や用途、必要な機能によって異なります。詳細は公式サイトからお問い合わせください。一般的な目安としては、月額5万円〜となっており、導入支援費用が別途発生する場合があります。

完全代行サービスのため、他のツールと比較すると料金は高めですが、社内の人件費や運用コストを考慮すると、トータルでコストパフォーマンスが高いケースも多くあります。

無料相談・トライアル

AIスミズミでは、導入前に無料相談を実施しています。現状の課題をヒアリングし、最適なソリューションを提案します。また、トライアル期間を設けることも可能ですので、実際に使ってから導入を決められます。

公式サイト

AIスミズミ公式サイト


【コラム】完全代行型と自社運用型、どちらを選ぶべきか?

AIチャットボットを導入する際、「完全代行型」と「自社運用型」のどちらを選ぶべきか迷う企業も多いでしょう。それぞれのメリット・デメリットを整理します。

完全代行型(AIスミズミなど)のメリット

  • 社内にノウハウがなくても導入できる
  • 担当者の負担が最小限
  • 専門家による継続的な改善で高品質を維持
  • 導入スピードが速い

完全代行型のデメリット

  • 料金が比較的高い
  • 自社にノウハウが蓄積されにくい

自社運用型(Zendesk、hachidoriなど)のメリット

  • 料金を抑えられる
  • 自社にノウハウが蓄積される
  • 細かいカスタマイズを自由に行える

自社運用型のデメリット

  • 社内に専門知識が必要
  • 担当者の負担が大きい
  • 精度向上に時間がかかる

選び方のポイント

以下のような企業は、完全代行型がおすすめです。

  • AIチャットボットが初めての企業
  • 社内にAIの専門知識がない企業
  • 担当者のリソースが限られている企業
  • 早期に成果を出したい企業

一方、以下のような企業は、自社運用型がおすすめです。

  • 社内にエンジニアやAIの知識を持つ担当者がいる企業
  • 細かいカスタマイズを頻繁に行いたい企業
  • コストを最小限に抑えたい企業
  • 自社にノウハウを蓄積したい企業

自社の状況に合わせて、最適な選択をしましょう。

次の章では

第3章では、主要なAIチャットボットを目的別に詳しく解説しました。気になるツールは見つかりましたか?

次の第4章では、「無料で始められるAIチャットボット5選」を詳しく解説します。Dify、Dialogflow、Cozeなど、無料プランでも高機能なツールの使い方や制限事項、有料プランへの移行タイミングなど、実践的な情報をお届けします。

予算を抑えてAIチャットボットを試してみたい方は、ぜひ次の章もご覧ください。

第4章:無料で始められるAIチャットボット5選

第4章:無料で始められるAIチャットボット5選

「AIチャットボットを試してみたいけど、いきなり有料プランを契約するのは不安」「まずは小規模で始めて、効果を確認してから本格導入したい」という方も多いのではないでしょうか。

この章では、無料プランでも高機能なAIチャットボット5選を詳しく解説します。各ツールの無料枠の内容、制限事項、有料プランへの移行タイミングなど、実際に使う際に必要な情報を網羅的にお届けします。

無料で始められるツールは、初期投資を抑えられるだけでなく、実際に使ってみて自社に合うかを確認できる点が大きなメリットです。まずは無料プランで試してみて、効果が実感できたら有料プランに移行するという段階的なアプローチをおすすめします。

なお、無料ツールを選ぶ際の注意点については、「中小企業のAI導入で失敗しないための完全ガイド|成功のポイントと業種別活用事例」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

1. Dify – 開発者向け最強の無料AIチャットボット

Dify

提供会社: Dify.AI
価格: 無料〜(有料プラン:月額$59〜)
GPT対応: ○(GPT-4, GPT-3.5, Claude, Geminiなど)

特徴

Difyは、開発者向けに設計されたオープンソースのAIチャットボットプラットフォームです。GPT-4、Claude、Geminiなど、複数の大規模言語モデルに対応しており、用途に応じて最適なモデルを選択できます。RAG(Retrieval-Augmented Generation)機能を標準搭載しており、社内文書を参照しながら正確な回答を生成できます。

無料プランでも月間200メッセージまで利用でき、基本的な機能はすべて使えるため、小規模な用途や試用には十分です。プログラミング知識があれば、APIを使って高度なカスタマイズも可能です。

無料プランの内容

項目無料プラン有料プラン($59/月)
メッセージ数200メッセージ/月5,000メッセージ/月
作成可能なアプリ数10個無制限
RAG機能
GPT-4対応
API利用
カスタムドメイン×

主な機能

  • マルチLLM対応: GPT-4、Claude、Gemini、Llama2など複数のモデルに対応
  • RAG機能: 社内文書をアップロードして参照しながら回答生成
  • ノーコードエディタ: ドラッグ&ドロップでワークフローを作成
  • API提供: 自社システムに組み込み可能
  • プロンプトテンプレート: 用途別のテンプレートで素早く構築

こんな使い方がおすすめ

社内FAQ自動応答

社内のマニュアルやFAQをPDFでアップロードし、従業員からの質問に自動で回答するシステムを構築できます。RAG機能により、アップロードした文書を参照しながら正確な回答を生成するため、ハルシネーションのリスクを大幅に削減できます。

カスタマーサポートの試験導入

月間200メッセージまで無料で利用できるため、小規模なカスタマーサポートの試験導入に最適です。効果が確認できたら、有料プランに移行して本格運用を開始できます。

プロトタイプ開発

API経由で自社システムに組み込むことができるため、AIチャットボット機能を持つプロダクトのプロトタイプ開発に活用できます。無料プランで機能を検証し、本番環境では有料プランを使用するという使い分けが可能です。

有料プランへの移行タイミング

以下のような状況になったら、有料プランへの移行を検討しましょう。

  • 月間200メッセージを超えるようになった
  • 10個以上のアプリを作成したい
  • カスタムドメインを使いたい
  • より高度なカスタマイズが必要になった

注意点

  • 開発者向けのツールのため、プログラミング知識がないと高度な機能を使いこなすのが難しい
  • 日本語のドキュメントは限定的で、英語のドキュメントを読む必要がある
  • 無料プランは月間200メッセージまでなので、本格的な運用には不向き

公式サイト

Dify公式サイト


2. Dialogflow – Google製の高機能チャットボット

Dialogflow

提供会社: Google Cloud
価格: 無料〜(従量課金制)
GPT対応: ○(Gemini搭載)

特徴

Dialogflowは、Googleが提供するチャットボット開発プラットフォームです。Googleの最新AI「Gemini」を搭載しており、高度な自然言語理解と会話生成が可能です。Google Cloudの$600分の無料クレジットが提供されるため、初期費用なしで本格的なチャットボットを構築できます。

Google Workspace、Google Analytics、Google Adsなど、Googleの各種サービスとシームレスに連携できる点も大きな強みです。エンタープライズレベルのセキュリティとスケーラビリティを備えており、小規模から大規模まで幅広い用途に対応できます。

無料プランの内容

項目無料枠従量課金
初回クレジット$600(90日間有効)
テキストリクエスト無料枠あり$0.002/リクエスト
音声入力無料枠あり$0.0065/15秒
Gemini統合従量課金
Google Workspace連携

主な機能

  • Gemini搭載: Googleの最新AI技術による高精度な会話
  • マルチチャネル対応: Web、モバイルアプリ、Google Assistant、Slackなど
  • 多言語対応: 30以上の言語に対応
  • 音声認識: 音声入力にも対応
  • Google連携: Google Workspace、Analytics、Adsとシームレスに連携

こんな使い方がおすすめ

Google Workspaceとの統合

Google Workspaceを利用している企業であれば、Dialogflowを使って社内ヘルプデスクを構築できます。Google ChatやGmailと連携し、従業員からの質問に自動で回答するシステムを構築できます。

音声アシスタントの開発

音声入力に対応しているため、Google Assistantと連携した音声アシスタントを開発できます。スマートスピーカーやスマートフォンから音声で操作できるチャットボットを構築したい場合に最適です。

多言語対応のグローバルサポート

30以上の言語に対応しているため、グローバル展開している企業のカスタマーサポートに活用できます。各国の言語で自動応答し、顧客満足度を向上させることができます。

有料プランへの移行タイミング

Dialogflowは従量課金制のため、「有料プランへの移行」という概念はありません。$600の無料クレジットを使い切った後は、自動的に従量課金が開始されます。以下のような状況では、コストが増加する可能性があります。

  • 月間10,000件以上のリクエストがある
  • 音声入力を多用している
  • Geminiの高度な機能を頻繁に使用している

事前にGoogle Cloudの料金計算ツールで見積もりを取ることをおすすめします。

注意点

  • 従量課金制のため、使用量が多いと予想外のコストが発生する可能性がある
  • Google Cloudの知識がある程度必要
  • 設定が複雑で、初心者には難易度が高い

公式サイト

Dialogflow公式サイト

3. Coze – ByteDance製の多機能チャットボット

Coze

提供会社: ByteDance(TikTok運営会社)
価格: 無料〜
GPT対応: ○(GPT-4搭載)

特徴

Cozeは、TikTokを運営するByteDanceが提供するAIチャットボットプラットフォームです。GPT-4を搭載しており、テキストだけでなく画像理解も可能な点が特徴です。無料プランでも1日10メッセージまで利用でき、基本的な機能はすべて使えます。

ノーコードで簡単にチャットボットを作成でき、LINE、Telegram、Discord、Slackなど、複数のプラットフォームに対応しています。ByteDanceの強力なAI技術を無料で活用できる点が大きな魅力です。

無料プランの内容

項目無料プラン有料プラン
メッセージ数10メッセージ/日従量課金
GPT-4利用
画像理解
プラグイン
API利用有料有料

主な機能

  • GPT-4搭載: 高精度な会話生成
  • 画像理解: 画像をアップロードして内容を理解・説明
  • プラグイン: 天気、ニュース、翻訳などのプラグインを追加可能
  • マルチプラットフォーム: LINE、Telegram、Discord、Slackに対応
  • ノーコード: プログラミング知識不要で作成可能

こんな使い方がおすすめ

個人プロジェクトや小規模チーム

1日10メッセージまで無料で利用できるため、個人プロジェクトや小規模チームでの利用に最適です。例えば、趣味のコミュニティのDiscordサーバーに導入して、メンバーからの質問に自動で回答するボットを作成できます。

画像を使った問い合わせ対応

画像理解機能を活用し、顧客が商品の写真をアップロードすると、その商品に関する情報を自動で回答するシステムを構築できます。例えば、ファッションブランドのLINE公式アカウントで、顧客がコーディネート写真を送ると、類似商品を提案するといった使い方が可能です。

プロトタイプ検証

無料で最新のGPT-4を試せるため、AIチャットボットのアイデアを素早く検証できます。効果が確認できたら、より本格的なツールに移行するという使い方もできます。

有料プランへの移行タイミング

Cozeの無料プランは1日10メッセージまでという制限があるため、以下のような状況になったら有料プランやAPI利用を検討しましょう。

  • 1日10メッセージを超える利用が必要になった
  • API経由で自社システムに組み込みたい
  • より高度なカスタマイズが必要になった

注意点

  • 1日10メッセージまでという制限があるため、本格的な業務利用には不向き
  • API利用は有料のため、システム統合にはコストがかかる
  • ByteDance製のため、データの取り扱いに関する企業ポリシーを確認する必要がある

公式サイト

Coze公式サイト

4. HubSpot Service Hub – マーケティング特化の無料チャットボット

HubSpot Service Hub

提供会社: HubSpot, Inc.
価格: 無料〜(有料プラン:月額6,000円〜)
GPT対応: △(有料プランのみ)

特徴

HubSpot Service Hubは、マーケティングオートメーションツールHubSpotのカスタマーサービス機能です。無料プランでも基本的なチャットボット機能を利用でき、HubSpot CRMと完全に統合されているため、訪問者情報を自動的に記録し、営業活動に活用できます。

無料プランの範囲が広く、メッセージ数の制限がない点が大きな魅力です。マーケティング目的でチャットボットを導入したい企業にとって、最もコストパフォーマンスの高い選択肢の一つです。

無料プランの内容

項目無料プラン有料プラン(6,000円/月〜)
メッセージ数無制限無制限
チャットボット数1個複数
HubSpot CRM連携
ライブチャット
GPT機能×
高度な分析×

主な機能

  • 無制限のメッセージ: メッセージ数に制限なし
  • HubSpot CRM連携: 訪問者情報を自動的にCRMに記録
  • ライブチャット: チャットボットから有人対応への切り替え
  • リード獲得: 資料請求や問い合わせへの誘導
  • 基本的な分析: 会話数、コンバージョン率などの基本指標

こんな使い方がおすすめ

ウェブサイトからのリード獲得

ウェブサイト訪問者に対して、チャットボットで資料請求や問い合わせを促すことができます。訪問者情報は自動的にHubSpot CRMに記録されるため、営業チームがすぐにフォローアップできます。

既存のHubSpotユーザー

既にHubSpotのマーケティングツールやCRMを利用している企業であれば、追加コストなしでチャットボット機能を利用できます。既存のワークフローとシームレスに統合できるため、導入のハードルが非常に低いです。

小規模BtoB企業

メッセージ数に制限がないため、小規模なBtoB企業のリード獲得に最適です。月間数百件程度の問い合わせであれば、無料プランで十分に対応できます。

有料プランへの移行タイミング

以下のような状況になったら、有料プランへの移行を検討しましょう。

  • 複数のチャットボットを作成したい
  • GPT機能を使って会話の質を向上させたい
  • 高度な分析機能が必要になった
  • マーケティングオートメーション機能を活用したい

注意点

  • 無料プランではGPT機能が使えない(ルールベース型のみ)
  • 1つのチャットボットしか作成できない
  • 高度な分析機能は有料プランのみ

公式サイト

HubSpot Service Hub公式サイト

HubSpotを使ったマーケティング戦略については、「【完全ガイド】コンテンツSEOのやり方と相場を徹底解説!2025年最新情報付き」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

5. Botpress – オープンソースの完全無料チャットボット

Botpress

提供会社: Botpress, Inc.
価格: 無料〜(クラウド版:月額$10〜)
GPT対応: ○(GPT-4, GPT-3.5)

特徴

Botpressは、オープンソースのチャットボットプラットフォームです。オープンソース版は完全無料で、メッセージ数や機能に制限がありません。自社サーバーにインストールして運用するため、データを完全に自社管理でき、セキュリティを重視する企業に最適です。

ビジュアルエディタでシナリオを作成でき、プログラミング知識がなくても基本的なチャットボットを構築できます。より高度なカスタマイズが必要な場合は、JavaScriptでコードを書くことも可能です。

無料プランの内容

項目オープンソース版(無料)クラウド版($10/月〜)
メッセージ数無制限2,000メッセージ/月
チャットボット数無制限無制限
GPT対応○(自前でAPI設定)
ホスティング自社サーバーBotpressクラウド
サポートコミュニティ公式サポート

主な機能

  • 完全無料: オープンソース版はメッセージ数無制限
  • ビジュアルエディタ: ドラッグ&ドロップでシナリオ作成
  • GPT統合: OpenAI APIを設定してGPT-4を利用可能
  • マルチチャネル: Slack、Teams、WhatsApp、Telegramなどに対応
  • カスタマイズ自由: JavaScriptでコードを書いて高度なカスタマイズ可能

こんな使い方がおすすめ

セキュリティ重視の企業

オープンソース版を自社サーバーにインストールすれば、すべてのデータを自社で管理できます。金融機関や医療機関など、データの外部流出を避けたい企業に最適です。

エンジニアがいる企業

オープンソース版は、サーバーのセットアップやメンテナンスが必要なため、エンジニアがいる企業に適しています。一度セットアップすれば、メッセージ数無制限で運用できるため、長期的なコストを大幅に削減できます。

高度なカスタマイズが必要な企業

JavaScriptでコードを書くことで、ほぼ無限にカスタマイズできます。既存システムとの複雑な連携や、独自のビジネスロジックを実装したい場合に最適です。

有料プランへの移行タイミング

オープンソース版を使い続ける限り、有料プランへの移行は不要です。ただし、以下のような状況では、クラウド版への移行を検討する価値があります。

  • サーバーの運用・メンテナンスが負担になってきた
  • 公式サポートを受けたい
  • より簡単にセットアップしたい

注意点

  • オープンソース版は、サーバーのセットアップとメンテナンスが必要
  • エンジニアがいない企業には導入が難しい
  • 日本語のドキュメントは限定的

公式サイト

Botpress公式サイト

無料AIチャットボットの選び方まとめ

5つの無料AIチャットボットを紹介しましたが、どれを選べばいいか迷っている方のために、選び方のポイントをまとめます。

用途別おすすめ

用途おすすめツール理由
開発者向け・プロトタイプ検証Dify複数のLLMに対応、RAG機能搭載
Google Workspace利用企業DialogflowGoogle製品とシームレスに連携
個人プロジェクト・小規模チームCoze1日10メッセージまで無料、画像理解可能
マーケティング・リード獲得HubSpot Service Hubメッセージ数無制限、CRM連携
セキュリティ重視・エンジニアがいるBotpressオープンソース、完全無料

無料プランの制限を理解する

無料プランには必ず何らかの制限があります。以下の点を確認しましょう。

  • メッセージ数制限: 月間または1日あたりのメッセージ数
  • 機能制限: GPT機能、分析機能、カスタマイズ機能などの制限
  • サポート制限: 公式サポートが受けられない場合がある
  • 広告表示: 一部のツールでは広告が表示される

有料プランへの移行を見据える

無料プランで始める場合でも、将来的に有料プランに移行する可能性を考慮しましょう。以下の点を確認しておくと、スムーズに移行できます。

  • 有料プランの価格と機能
  • データの移行方法
  • 既存のシナリオやデータが引き継げるか
  • 契約期間や解約条件

無料プランで効果を確認し、自社に合うと判断できたら、有料プランに移行して本格運用を開始しましょう。

次の章では

第4章では、無料で始められるAIチャットボット5選を詳しく解説しました。予算を抑えて試してみたい方は、ぜひこれらのツールから始めてみてください。

次の第5章では、「ノーコードでAIチャットボットを作る方法」を解説します。プログラミング知識がなくても、簡単にチャットボットを作成できるツールと具体的な手順を紹介しますので、ぜひご覧ください。

第5章:ノーコードでAIチャットボットを作る方法

第5章:ノーコードでAIチャットボットを作る方法

「AIチャットボットを作りたいけど、プログラミングの知識がない」「エンジニアに頼らず、自分でチャットボットを作成・運用したい」という方も多いのではないでしょうか。

この章では、プログラミング知識がなくても、ノーコードで簡単にAIチャットボットを作成できるツール3選と、具体的な作成手順を詳しく解説します。ドラッグ&ドロップの直感的な操作だけで、高度なチャットボットを構築できるツールが増えており、誰でも気軽にAIチャットボットを作れる時代になっています。

実際に手を動かしながら学べるよう、画面イメージを交えた具体的な手順を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。なお、AIを活用した業務効率化の基本については、「中小企業のAI導入で失敗しないための完全ガイド|成功のポイントと業種別活用事例」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

ノーコードツールとは?

ノーコードツールとは、プログラミングコードを書かずに、ビジュアルエディタやドラッグ&ドロップの操作だけでアプリケーションを開発できるツールのことです。AIチャットボットの分野でも、ノーコードツールが急速に普及しており、以下のような特徴があります。

ノーコードツールのメリット

  • プログラミング知識不要: コードを書かずに開発できる
  • 開発スピードが速い: 数時間〜数日で完成
  • 低コスト: エンジニアを雇う必要がない
  • 柔軟な修正: 自分で簡単に修正・改善できる
  • テンプレート豊富: 業種別のテンプレートで素早く構築

ノーコードツールの注意点

  • 複雑なカスタマイズには限界がある: 高度な機能は実装できない場合がある
  • ツールに依存する: ツールの仕様変更や終了のリスクがある
  • 学習コストはある: ノーコードでも、ツールの使い方を学ぶ必要がある

それでは、おすすめのノーコードツール3選と、具体的な作成手順を見ていきましょう。

ノーコードツール1:hachidori(ハチドリ)

hachidori

提供会社: 株式会社hachidori
価格: 月額50,000円〜
無料トライアル: あり(14日間)
GPT対応: ○(GPT-3.5, GPT-4)

特徴

hachidoriは、日本製のノーコードチャットボット作成ツールです。ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、複雑なシナリオも簡単に作成できます。LINE、Facebook、Instagram、Slackなど、複数のプラットフォームに対応しており、一つのシナリオを複数のチャネルで展開できます。

業種別のテンプレートが豊富に用意されており、飲食店の予約受付、ECサイトの問い合わせ対応、不動産の物件案内など、様々な用途に対応できます。GPT-3.5とGPT-4を選択できるため、コストと精度のバランスを調整できる点も魅力です。

hachidoriでチャットボットを作る手順

ステップ1:アカウント登録

hachidoriの公式サイトから無料トライアルに申し込みます。メールアドレスと基本情報を入力するだけで、すぐに利用開始できます。

ステップ2:テンプレートを選択

管理画面にログインしたら、「新規ボット作成」をクリックします。業種別のテンプレートが表示されるので、自社の用途に近いものを選択します。例えば、カスタマーサポート用なら「FAQ対応テンプレート」、予約受付なら「予約管理テンプレート」を選びます。

もちろん、テンプレートを使わずにゼロから作成することも可能です。

ステップ3:シナリオを作成

ビジュアルエディタが表示されます。画面左側にある「メッセージ」「質問」「条件分岐」「アクション」などのブロックを、ドラッグ&ドロップで配置していきます。

例えば、以下のようなシナリオを作成できます:

  1. 挨拶メッセージ: 「こんにちは!何かお困りですか?」
  2. 選択肢を提示: 「①商品について ②配送について ③返品について」
  3. 条件分岐: ユーザーの選択に応じて、次のメッセージを出し分け
  4. FAQ回答: 各質問に対する回答を設定
  5. 有人対応への引き継ぎ: 「その他のご質問は、オペレーターにおつなぎします」

ブロック同士を線で繋ぐことで、会話の流れを視覚的に設計できます。

ステップ4:GPT機能を追加

より自然な会話を実現したい場合は、GPT機能を追加します。「GPTブロック」を配置し、以下の設定を行います:

  • モデル選択: GPT-3.5またはGPT-4を選択
  • プロンプト設定: GPTに与える指示を記述(例:「あなたはカスタマーサポート担当者です。丁寧に回答してください」)
  • 参照データ: FAQや商品情報をアップロード(RAG機能)

これにより、定型的な質問はシナリオで対応し、複雑な質問はGPTで対応するハイブリッド型のチャットボットを構築できます。

ステップ5:テスト

シナリオが完成したら、「テスト実行」ボタンをクリックします。実際にチャットボットと会話しながら、動作を確認します。想定通りに動かない部分があれば、シナリオを修正します。

ステップ6:公開

テストで問題がなければ、「公開」ボタンをクリックします。LINE、Facebook、Instagram、Slackなど、連携したいプラットフォームを選択し、APIキーを設定すれば、すぐに本番環境で利用開始できます。

hachidoriのおすすめポイント

  • 日本語のサポートが充実: 日本企業なので、日本語のマニュアルやサポートが充実
  • テンプレートが豊富: 業種別のテンプレートで素早く構築
  • マルチチャネル対応: 一つのシナリオを複数のプラットフォームで展開可能

ノーコードツール2:Dify(ディファイ)

Dify

提供会社: Dify.AI
価格: 無料〜(有料プラン:月額$59〜)
無料プラン: ○(月間200メッセージ)
GPT対応: ○(GPT-4, GPT-3.5, Claude, Geminiなど)

特徴

Difyは、開発者向けに設計されたノーコードAIチャットボットプラットフォームですが、ビジュアルエディタが非常に優れており、プログラミング知識がなくても高度なチャットボットを作成できます。複数の大規模言語モデルに対応しており、用途に応じて最適なモデルを選択できます。

RAG機能を標準搭載しており、社内文書をアップロードするだけで、その内容を参照しながら回答を生成できる点が大きな強みです。無料プランでも月間200メッセージまで利用できるため、小規模な用途や試用に最適です。

Difyでチャットボットを作る手順

ステップ1:アカウント登録

Difyの公式サイトからアカウントを作成します。GitHubアカウントまたはGoogleアカウントで簡単に登録できます。

ステップ2:新規アプリを作成

管理画面で「新規アプリ作成」をクリックします。以下の3つのタイプから選択できます:

  • チャットアシスタント: 会話型のチャットボット
  • テキスト生成: 文章生成に特化
  • エージェント: 複数のツールを組み合わせた高度なAI

ここでは「チャットアシスタント」を選択します。

ステップ3:LLMを選択

使用する大規模言語モデルを選択します。Difyは以下のモデルに対応しています:

  • GPT-4(高精度・高コスト)
  • GPT-3.5(バランス型)
  • Claude(長文対応)
  • Gemini(Google製)
  • Llama2(オープンソース)

用途とコストに応じて選択しましょう。一般的には、GPT-3.5がコストパフォーマンスに優れています。

ステップ4:プロンプトを設定

AIに与える指示(プロンプト)を設定します。例えば:

あなたは、株式会社〇〇のカスタマーサポート担当者です。
以下のルールに従って、顧客の質問に回答してください。

【ルール】
- 丁寧な言葉遣いで回答する
- 回答は200字以内にまとめる
- 分からない質問には「担当者に確認いたします」と回答する
- 参照データに基づいて正確に回答する

プロンプトの書き方によって、AIの回答の質が大きく変わります。詳しくは「生成AIプロンプトのコツ完全ガイド|ChatGPTで精度を最大化するテクニック」をご覧ください。

ステップ5:RAG機能でデータをアップロード

「ナレッジベース」タブをクリックし、参照させたい文書をアップロードします。PDF、Word、Excel、テキストファイルなど、様々な形式に対応しています。

例えば、以下のようなデータをアップロードできます:

  • 商品カタログ
  • FAQドキュメント
  • 社内マニュアル
  • 利用規約

アップロードしたデータは自動的にベクトル化され、AIが関連する情報を検索して回答に活用します。これにより、ハルシネーション(誤った情報の回答)を大幅に削減できます。

ステップ6:会話フローを設定

「オーケストレーション」タブで、会話の流れを設計します。ノードをドラッグ&ドロップで配置し、以下のような処理を組み合わせます:

  • 開始ノード: 会話の開始
  • LLMノード: AIによる回答生成
  • 条件分岐ノード: ユーザーの入力に応じて処理を分岐
  • ツールノード: 外部APIを呼び出し
  • 終了ノード: 会話の終了

例えば、「ユーザーが『価格』について質問したら、商品データベースAPIを呼び出して最新の価格を取得する」といった高度な処理も、ノーコードで実装できます。

ステップ7:テストと公開

画面右側のプレビューエリアで、実際に会話をテストします。問題がなければ、「公開」ボタンをクリックし、APIキーを取得します。このAPIキーを使って、自社のウェブサイトやアプリに組み込むことができます。

Difyのおすすめポイント

  • 無料で始められる: 月間200メッセージまで無料
  • 複数のLLMに対応: 用途に応じて最適なモデルを選択可能
  • RAG機能が強力: 社内文書を参照して正確な回答を生成

ノーコードツール3:Coze(コーズ)

Coze

提供会社: ByteDance
価格: 無料〜
無料プラン: ○(1日10メッセージ)
GPT対応: ○(GPT-4搭載)

特徴

Cozeは、TikTokを運営するByteDanceが提供するノーコードAIチャットボットプラットフォームです。GPT-4を無料で利用でき、画像理解機能も搭載しています。ビジュアルエディタが非常に使いやすく、初心者でも数時間でチャットボットを作成できます。

LINE、Telegram、Discord、Slackなど、複数のプラットフォームに対応しており、作成したチャットボットをワンクリックで各プラットフォームに展開できます。1日10メッセージまで無料で利用できるため、個人プロジェクトや小規模チームでの利用に最適です。

Cozeでチャットボットを作る手順

ステップ1:アカウント登録

Cozeの公式サイトからアカウントを作成します。メールアドレスまたはGoogleアカウントで登録できます。

ステップ2:新規ボットを作成

「Create Bot」ボタンをクリックし、ボットの基本情報を入力します:

  • ボット名: チャットボットの名前
  • 説明: ボットの用途や機能の説明
  • アイコン: ボットのアイコン画像
ステップ3:ペルソナを設定

「Persona」タブで、ボットのキャラクター設定を行います。例えば:

あなたは、親しみやすいカスタマーサポート担当者です。
顧客の質問に対して、丁寧かつ分かりやすく回答してください。
絵文字を適度に使って、フレンドリーな雰囲気を作ってください。

ペルソナ設定により、ボットの口調や対応スタイルをコントロールできます。

ステップ4:スキルを追加

「Skills」タブで、ボットに機能を追加します。Cozeには、以下のような便利なスキルが用意されています:

  • 画像理解: ユーザーがアップロードした画像を理解
  • ウェブ検索: 最新情報をウェブから検索
  • 翻訳: 多言語対応
  • 天気情報: 天気予報を取得
  • カスタムAPI: 自社のAPIを呼び出し

例えば、ECサイトのチャットボットなら、「画像理解」スキルを追加することで、顧客が商品の写真をアップロードすると、その商品を特定して情報を提供できます。

ステップ5:ナレッジベースを作成

「Knowledge」タブで、ボットに学習させるデータをアップロードします。PDF、Word、テキストファイルなど、様々な形式に対応しています。

例えば、FAQドキュメントをアップロードすれば、その内容を参照しながら回答を生成します。Difyと同様に、RAG機能により正確な回答を実現できます。

ステップ6:ワークフローを設定

「Workflow」タブで、会話の流れを設計します。ノードをドラッグ&ドロップで配置し、以下のような処理を組み合わせます:

  • トリガー: 会話の開始条件
  • 条件分岐: ユーザーの入力に応じて処理を分岐
  • スキル実行: 追加したスキルを実行
  • 応答: ユーザーに返信

例えば、「ユーザーが画像をアップロードしたら、画像理解スキルを実行し、その結果を元に商品情報を検索して返信する」といった複雑な処理も、ノーコードで実装できます。

ステップ7:テストと公開

画面右側のプレビューエリアで、実際に会話をテストします。問題がなければ、「Publish」タブで公開設定を行います。LINE、Telegram、Discord、Slackなど、連携したいプラットフォームを選択し、APIキーを設定すれば、すぐに利用開始できます。

Cozeのおすすめポイント

  • GPT-4を無料で利用可能: 1日10メッセージまで無料
  • 画像理解機能: 画像をアップロードして内容を理解
  • スキルが豊富: ウェブ検索、翻訳、天気情報など、便利なスキルが用意されている

ノーコードツールの選び方

3つのノーコードツールを紹介しましたが、どれを選べばいいか迷っている方のために、選び方のポイントをまとめます。

用途別おすすめ

用途おすすめツール理由
日本企業向け・サポート充実hachidori日本語サポート充実、テンプレート豊富
社内文書を活用したいDifyRAG機能が強力、複数のLLMに対応
画像を使った対応をしたいCoze画像理解機能、GPT-4を無料で利用可能

予算別おすすめ

予算おすすめツール理由
無料で試したいCoze または Dify無料プランで基本機能を利用可能
月額5万円程度hachidori充実したサポートと豊富なテンプレート
本格運用(月額10万円以上)hachidori + 有料サポート導入支援と継続的なサポート

技術レベル別おすすめ

技術レベルおすすめツール理由
初心者hachidori日本語サポート、分かりやすいUI
中級者Coze画像理解など高度な機能を簡単に利用
上級者DifyAPI連携、複数LLM対応で高度なカスタマイズ可能

ノーコードで作る際の注意点

ノーコードツールは便利ですが、以下の点に注意しましょう。

1. 複雑なカスタマイズには限界がある

ノーコードツールは、あらかじめ用意された機能の範囲内でしか開発できません。非常に複雑なビジネスロジックや、独自のアルゴリズムを実装したい場合は、コードを書く必要があります。

2. ツールに依存するリスク

ノーコードツールは、そのツールの仕様変更やサービス終了のリスクがあります。重要なビジネスプロセスをノーコードツールに依存させる場合は、データのエクスポート機能や、他のツールへの移行方法を事前に確認しておきましょう。

3. 学習コストはある

ノーコードとはいえ、ツールの使い方を学ぶ必要があります。特に、高度な機能を使いこなすには、ある程度の学習時間が必要です。公式ドキュメントやチュートリアル動画を活用し、段階的に学んでいきましょう。

4. セキュリティとプライバシー

ノーコードツールにデータをアップロードする際は、セキュリティとプライバシーに注意しましょう。特に、顧客情報や機密情報を扱う場合は、ツールのセキュリティポリシーやデータの保管場所を確認してください。

次の章では

第5章では、ノーコードでAIチャットボットを作る方法を詳しく解説しました。プログラミング知識がなくても、高度なチャットボットを作成できることがお分かりいただけたと思います。

次の第6章では、「GPT搭載AIチャットボット徹底比較」を行います。GPT-4、GPT-3.5、Claude、Geminiなど、各モデルの特徴や使い分け方、コストパフォーマンスなどを詳しく解説しますので、ぜひご覧ください。

また、AIを活用したホームページ制作に興味がある方は、「AIホームページ制作とは?最新ツールで簡単・高品質なサイト作成ガイド」も併せてご覧ください。

第6章:GPT搭載AIチャットボット徹底比較

第6章:GPT搭載AIチャットボット徹底比較

「GPT-4とGPT-3.5、どちらを選べばいいの?」「ClaudeやGeminiとの違いは?」「コストと性能のバランスはどう考えるべき?」といった疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

この章では、GPT-4、GPT-3.5、Claude、Geminiなど、主要な大規模言語モデル(LLM)を搭載したAIチャットボットを徹底比較します。各モデルの特徴、性能、コスト、使い分け方を詳しく解説し、自社に最適なモデルを選ぶためのポイントをお伝えします。

GPTをはじめとする生成AIの基本については、「生成AIとは?ChatGPTとの違いや活用事例を初心者向けに解説」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

主要LLMの基本比較

まず、主要な大規模言語モデルの基本的な違いを理解しましょう。

主要LLM比較表

モデル提供元リリース日本語対応最大トークン数特徴
GPT-4OpenAI2023年3月128K最高精度、推論能力が高い
GPT-3.5OpenAI2022年11月16Kバランス型、コスパ良好
Claude 3.5 SonnetAnthropic2024年6月200K長文対応、安全性重視
Gemini 1.5 ProGoogle2024年2月1M超長文対応、マルチモーダル
GPT-4oOpenAI2024年5月128KGPT-4の高速版、コスパ改善

※最大トークン数:1トークン≒0.75単語(英語)、1トークン≒1.5〜2文字(日本語)

用語解説

トークン数とは?

トークンは、AIが処理するテキストの最小単位です。最大トークン数が多いほど、長い文章を一度に処理できます。例えば、128Kトークンは約10万文字(日本語)に相当します。

マルチモーダルとは?

テキストだけでなく、画像、音声、動画など、複数の形式のデータを処理できる能力のことです。Geminiは、画像を見て内容を理解し、それに基づいて回答できます。

GPT-4搭載チャットボット

特徴

GPT-4は、OpenAIが提供する最高性能の大規模言語モデルです。推論能力、文章生成能力、専門知識のすべてにおいて、他のモデルを上回る性能を発揮します。複雑な質問や、多段階の推論が必要な質問に対しても、高精度な回答を生成できます。

GPT-4が優れている点

  • 推論能力: 複雑な論理的推論や、多段階の思考が必要な質問に強い
  • 専門知識: 医療、法律、技術など、専門分野の知識が豊富
  • 文脈理解: 長い会話の文脈を正確に理解し、一貫性のある回答を生成
  • 創造性: クリエイティブな文章生成や、アイデア出しに優れる

GPT-4のコスト

GPT-4は高性能ですが、コストも高めです。OpenAIの料金体系(2025年1月時点)は以下の通りです:

モデル入力出力
GPT-4$0.03/1Kトークン$0.06/1Kトークン
GPT-4 Turbo$0.01/1Kトークン$0.03/1Kトークン

例えば、月間10,000件の問い合わせに対応する場合(1件あたり平均500トークン)、月額コストは約$1,500〜$3,000(約22万円〜45万円)となります。

GPT-4搭載のおすすめチャットボット

1. Zendesk

世界標準のカスタマーサポートツールで、GPT-4を搭載しています。過去の問い合わせデータを学習し、高精度な自動応答を実現します。エンタープライズ向けで、大規模な運用に最適です。

2. AI Messenger Chatbot

日本企業向けのチャットボットで、GPT-4に対応しています。日本語の微妙なニュアンスを理解し、丁寧な回答を生成できます。LINE連携に強く、BtoC企業におすすめです。

3. Dify

開発者向けのプラットフォームで、GPT-4を含む複数のモデルに対応しています。RAG機能により、社内文書を参照しながら正確な回答を生成できます。無料プランもあり、試用に最適です。

GPT-4が向いている用途

  • 専門的なカスタマーサポート: 医療、法律、技術など、専門知識が必要な分野
  • 複雑な問い合わせ対応: 多段階の推論が必要な質問
  • 高品質な文章生成: マーケティングコピー、レポート作成など
  • クリエイティブな用途: アイデア出し、企画立案など

GPT-3.5搭載チャットボット

特徴

GPT-3.5は、GPT-4の前世代モデルですが、多くの用途で十分な性能を発揮します。コストがGPT-4の約1/10と非常に安く、コストパフォーマンスに優れています。定型的な質問への回答や、基本的な会話であれば、GPT-3.5で十分に対応できます。

GPT-3.5が優れている点

  • コストパフォーマンス: GPT-4の約1/10のコスト
  • 応答速度: GPT-4よりも高速に応答
  • 基本的な会話: 定型的な質問には十分な精度
  • 汎用性: 幅広い用途に対応

GPT-3.5のコスト

OpenAIの料金体系(2025年1月時点)は以下の通りです:

モデル入力出力
GPT-3.5 Turbo$0.0005/1Kトークン$0.0015/1Kトークン

GPT-4と比較すると、入力コストは約1/20、出力コストは約1/20と非常に安価です。月間10,000件の問い合わせ対応でも、月額コストは約$25〜$50(約3,700円〜7,500円)程度です。

GPT-3.5搭載のおすすめチャットボット

1. HubSpot Service Hub

マーケティングオートメーションツールHubSpotのチャットボット機能で、有料プランでGPT-3.5に対応しています。CRM連携により、訪問者情報を自動的に記録し、営業活動に活用できます。

2. hachidori

日本製のノーコードチャットボットツールで、GPT-3.5に対応しています。ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、複雑なシナリオも簡単に作成できます。

3. Crisp

低価格でGPT-3.5を利用できるチャットボットです。月額$25〜と非常に安価で、小規模企業におすすめです。

GPT-3.5が向いている用途

  • 定型的なFAQ対応: よくある質問への自動応答
  • リード獲得: ウェブサイト訪問者への声かけ、資料請求の促進
  • 簡単な問い合わせ対応: 配送状況、営業時間、店舗情報など
  • コストを抑えたい場合: 予算が限られている企業

GPT-4o搭載チャットボット

特徴

GPT-4oは、2024年5月にリリースされたGPT-4の改良版です。「o」は「omni(全方位)」の略で、テキスト、画像、音声を統合的に処理できるマルチモーダルモデルです。GPT-4と同等の性能を持ちながら、コストは約半分、応答速度は約2倍と、大幅に改善されています。

GPT-4oが優れている点

  • コストパフォーマンス: GPT-4の約半分のコスト
  • 応答速度: GPT-4の約2倍の速度
  • マルチモーダル: テキスト、画像、音声を統合処理
  • 性能: GPT-4と同等の高精度

GPT-4oのコスト

OpenAIの料金体系(2025年1月時点)は以下の通りです:

モデル入力出力
GPT-4o$0.005/1Kトークン$0.015/1Kトークン

GPT-4と比較すると、入力コストは約1/6、出力コストは約1/4と大幅に安価です。月間10,000件の問い合わせ対応でも、月額コストは約$250〜$500(約3.7万円〜7.5万円)程度です。

GPT-4o搭載のおすすめチャットボット

1. Zendesk(最新版)

Zendeskの最新版では、GPT-4oに対応しています。GPT-4の高精度を維持しながら、コストを大幅に削減できます。

2. Dify

Difyは、GPT-4oを含む最新のモデルに対応しています。コストと性能のバランスが最も優れたモデルとして、多くの企業が採用しています。

GPT-4oが向いている用途

  • コストと性能のバランス重視: 高精度を求めつつ、コストも抑えたい
  • 応答速度重視: リアルタイムの会話が必要な用途
  • マルチモーダル対応: 画像や音声も扱いたい
  • 大規模運用: 月間数万件以上の問い合わせに対応

Claude 3.5 Sonnet搭載チャットボット

特徴

Claude 3.5 Sonnetは、Anthropicが提供する大規模言語モデルです。最大200Kトークン(約15万文字)の長文を一度に処理でき、長いドキュメントの要約や分析に優れています。また、安全性を重視した設計で、有害なコンテンツの生成を抑制する仕組みが組み込まれています。

Claudeが優れている点

  • 長文対応: 最大200Kトークンの長文を処理可能
  • 安全性: 有害なコンテンツの生成を抑制
  • 文章の質: 自然で読みやすい文章を生成
  • コスト: GPT-4よりも安価

Claudeのコスト

Anthropicの料金体系(2025年1月時点)は以下の通りです:

モデル入力出力
Claude 3.5 Sonnet$0.003/1Kトークン$0.015/1Kトークン

GPT-4と比較すると、入力コストは約1/10と非常に安価です。長文を大量に処理する用途では、コストメリットが大きくなります。

Claude搭載のおすすめチャットボット

1. Dify

DifyはClaudeに対応しており、用途に応じてGPTとClaudeを使い分けることができます。長文の要約や分析が必要な場合は、Claudeを選択しましょう。

2. Syncpit

社内ヘルプデスク向けのチャットボットで、Claudeを搭載しています。長い社内マニュアルを参照しながら、正確な回答を生成できます。

Claudeが向いている用途

  • 長文の要約・分析: 契約書、マニュアル、レポートなどの長文処理
  • 安全性重視: 有害なコンテンツの生成を避けたい
  • 社内ヘルプデスク: 長い社内文書を参照しながら回答
  • コンテンツ制作: 自然で読みやすい文章を生成

Gemini 1.5 Pro搭載チャットボット

特徴

Gemini 1.5 Proは、Googleが提供する大規模言語モデルです。最大1M(100万)トークンという圧倒的な長文処理能力を持ち、書籍1冊分の文章を一度に処理できます。また、マルチモーダル対応で、画像、動画、音声を統合的に処理できます。

Geminiが優れている点

  • 超長文対応: 最大1Mトークン(約75万文字)を処理可能
  • マルチモーダル: 画像、動画、音声を統合処理
  • Google連携: Google Workspace、Google Analyticsとシームレスに連携
  • コスト: 長文処理のコストパフォーマンスが高い

Geminiのコスト

Google Cloudの料金体系(2025年1月時点)は以下の通りです:

モデル入力(128K以下)入力(128K以上)出力
Gemini 1.5 Pro$0.00125/1Kトークン$0.005/1Kトークン$0.00375/1Kトークン

128K以下の入力であれば、GPT-4の約1/24と非常に安価です。超長文を処理する場合でも、他のモデルと比較してコストメリットがあります。

Gemini搭載のおすすめチャットボット

1. Dialogflow

GoogleのチャットボットプラットフォームDialogflowは、Geminiを搭載しています。Google Workspaceとシームレスに連携し、社内ヘルプデスクに最適です。

2. Dify

DifyはGeminiに対応しており、超長文の処理が必要な場合に選択できます。

Geminiが向いている用途

  • 超長文の処理: 書籍、大量のログファイル、膨大なFAQなど
  • マルチモーダル対応: 画像、動画、音声を扱う必要がある
  • Google Workspace利用企業: Googleのエコシステムを活用したい
  • コスト重視: 長文処理のコストを抑えたい

LLMの使い分け方

複数のLLMを紹介しましたが、どのように使い分ければいいのでしょうか?以下の表を参考にしてください。

用途別おすすめLLM

用途おすすめLLM理由
専門的な質問への回答GPT-4推論能力と専門知識が最高レベル
定型的なFAQ対応GPT-3.5コストパフォーマンスが最高
バランス重視GPT-4o性能とコストのバランスが最適
長文の要約・分析Claude 3.5 Sonnet200Kトークンの長文対応
超長文の処理Gemini 1.5 Pro1Mトークンの超長文対応
画像・動画の理解Gemini 1.5 Proマルチモーダル対応

コスト別おすすめLLM

予算おすすめLLM月間10,000件の目安コスト
低予算GPT-3.5約3,700円〜7,500円
中予算GPT-4o約3.7万円〜7.5万円
高予算GPT-4約22万円〜45万円

ハイブリッド戦略

多くの企業では、複数のLLMを組み合わせる「ハイブリッド戦略」を採用しています。例えば:

パターン1:GPT-3.5 + GPT-4のハイブリッド

  • 定型的な質問(80%)→ GPT-3.5で対応(低コスト)
  • 複雑な質問(20%)→ GPT-4で対応(高精度)

この戦略により、コストを抑えながら、高品質な回答を実現できます。

パターン2:GPT-4o + Claudeのハイブリッド

  • 通常の質問 → GPT-4oで対応(バランス型)
  • 長文の要約・分析 → Claudeで対応(長文特化)

用途に応じて最適なモデルを使い分けることで、コストパフォーマンスを最大化できます。

GPT搭載チャットボットの選び方まとめ

GPT搭載チャットボットを選ぶ際は、以下のポイントを確認しましょう。

1. 用途を明確にする

まず、チャットボットの用途を明確にしましょう。定型的なFAQ対応なのか、専門的な質問への回答なのか、長文の要約・分析なのか。用途によって、最適なLLMは異なります。

2. 予算を設定する

月間の問い合わせ件数と予算を設定しましょう。GPT-4は高性能ですが、コストも高いため、予算に合わせてGPT-3.5やGPT-4oを検討しましょう。

3. 複数のモデルを試す

多くのツール(Difyなど)は、複数のLLMに対応しています。実際に試してみて、自社に最適なモデルを見つけましょう。無料プランやトライアルを活用し、コストをかけずに検証できます。

4. ハイブリッド戦略を検討する

単一のLLMにこだわらず、用途に応じて複数のLLMを使い分ける「ハイブリッド戦略」を検討しましょう。コストと性能のバランスを最適化できます。

GPTをはじめとする生成AIの活用方法については、「生成AI活用事例15選|業務効率化から新規事業まで徹底解説」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

次の章では

第6章では、GPT搭載AIチャットボットを徹底比較しました。各LLMの特徴や使い分け方がお分かりいただけたと思います。

次の第7章では、「AIチャットボット導入の失敗事例と対策」を解説します。実際の失敗事例から学び、同じ失敗を避けるためのポイントをお伝えしますので、ぜひご覧ください。

第7章:AIチャットボット導入の失敗事例と対策

第7章:AIチャットボット導入の失敗事例と対策

AIチャットボットは、適切に導入・運用すれば大きな効果を発揮しますが、準備不足や運用ミスにより、期待した成果が得られないケースも少なくありません。この章では、実際に起きた失敗事例を紹介し、同じ失敗を避けるための具体的な対策を解説します。

失敗事例から学ぶことで、自社の導入プロジェクトをスムーズに進められます。AI導入全般の失敗パターンについては、「生成AI導入の失敗事例と対策|中小企業が陥りがちな7つの罠と成功の秘訣」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

失敗事例1:回答精度が低く、顧客満足度が低下した

失敗の内容

製造業A社は、カスタマーサポートの効率化を目的にAIチャットボットを導入しました。しかし、導入後すぐに顧客から「回答が的外れ」「質問の意図を理解していない」といったクレームが殺到しました。顧客満足度が導入前よりも15%低下し、結局、チャットボットを停止せざるを得なくなりました。

失敗の原因

1. 学習データの不足

A社は、FAQドキュメントをそのままアップロードしただけで、十分な学習データを用意していませんでした。FAQは50件程度しかなく、実際の問い合わせの多様性に対応できませんでした。

2. テスト期間が短すぎた

導入前のテスト期間はわずか1週間で、実際の顧客に試してもらうこともありませんでした。そのため、本番環境で初めて問題が発覚しました。

3. 有人対応への引き継ぎ設計がなかった

チャットボットが回答できない質問に対して、有人対応に引き継ぐ仕組みがありませんでした。顧客は「回答が得られない」まま放置され、不満が蓄積しました。

対策

1. 十分な学習データを用意する

AIチャットボットの精度は、学習データの質と量に大きく依存します。以下のようなデータを用意しましょう。

  • FAQドキュメント: 最低でも100件以上、理想は300件以上
  • 過去の問い合わせログ: 実際の顧客の質問と回答のペア
  • 商品情報: 商品カタログ、仕様書、マニュアル
  • 社内マニュアル: 対応手順、トラブルシューティング

データが不足している場合は、導入前に整備する時間を確保しましょう。

2. 十分なテスト期間を設ける

本番環境に投入する前に、以下のようなテストを実施しましょう。

  • 社内テスト: 社員が実際に使ってみて、問題点を洗い出す(最低2週間)
  • ベータテスト: 一部の顧客に試してもらい、フィードバックを収集(最低1ヶ月)
  • 段階的な展開: 最初は問い合わせの一部のみチャットボットで対応し、徐々に拡大

3. 有人対応への引き継ぎを設計する

チャットボットが回答できない質問に対しては、スムーズに有人対応に引き継ぐ仕組みを用意しましょう。

  • 「この質問にはオペレーターが対応いたします」と明示
  • ワンクリックで有人チャットに切り替え
  • 会話履歴を引き継ぎ、顧客に同じことを繰り返し聞かない

4. 継続的な改善を行う

導入後も、定期的に回答精度を分析し、改善を続けましょう。

  • 回答できなかった質問を収集し、FAQに追加
  • 顧客からのフィードバックを反映
  • 月次でレポートを作成し、改善点を特定

失敗事例2:導入コストが予算を大幅に超過した

失敗の内容

ECサイトB社は、月額5万円程度の予算でAIチャットボットを導入しようとしました。しかし、実際には初期費用で100万円、月額費用で15万円がかかり、予算を大幅に超過しました。経営陣から「費用対効果が見合わない」と判断され、導入から3ヶ月で契約を解除しました。

失敗の原因

1. 隠れたコストを把握していなかった

B社は、ツールの月額費用しか確認しておらず、以下のような隠れたコストを把握していませんでした。

  • 初期設定費用:50万円
  • 導入支援費用:30万円
  • カスタマイズ費用:20万円
  • GPT-4の利用料:月額10万円(従量課金)

2. 必要な機能を過大評価していた

B社は、「高度なAIが必要」と考え、GPT-4搭載の高価なツールを選択しました。しかし、実際の問い合わせの80%は定型的な質問で、GPT-3.5で十分に対応できる内容でした。

対策

1. 総コストを事前に確認する

AIチャットボットの導入には、以下のようなコストがかかります。すべてを事前に確認し、総コストを把握しましょう。

コスト項目目安備考
初期費用0円〜100万円ツールによって大きく異なる
月額費用5,000円〜30万円機能や規模によって変動
導入支援費用0円〜50万円完全代行型は高め
カスタマイズ費用0円〜100万円既存システムとの連携が必要な場合
LLM利用料0円〜20万円/月従量課金の場合、問い合わせ件数に応じて変動
運用・保守費用0円〜10万円/月自社運用か代行かで異なる

2. 必要な機能を見極める

すべての機能が必要とは限りません。自社の用途に本当に必要な機能を見極めましょう。

  • 定型的なFAQ対応が中心なら、GPT-3.5で十分
  • 複雑な推論が必要なら、GPT-4を検討
  • 無料プランで試してから、有料プランに移行

3. 段階的に導入する

最初から完璧を目指さず、段階的に導入しましょう。

  • フェーズ1: 無料プランまたは低価格プランで試用(1〜3ヶ月)
  • フェーズ2: 効果が確認できたら、有料プランに移行(3〜6ヶ月)
  • フェーズ3: さらに高度な機能を追加(6ヶ月以降)

4. 複数のツールを比較する

1つのツールだけで決めず、複数のツールを比較しましょう。無料トライアルを活用し、コストと機能のバランスを確認してください。

失敗事例3:社内に定着せず、誰も使わなくなった

失敗の内容

不動産C社は、社内ヘルプデスクとしてAIチャットボットを導入しました。しかし、従業員からは「使い方が分からない」「従来の方法の方が早い」という声が上がり、利用率は10%以下でした。導入から半年後、ほとんど誰も使わなくなり、プロジェクトは失敗に終わりました。

失敗の原因

1. 従業員への周知が不足していた

C社は、チャットボットを導入したことを全社メールで1回通知しただけでした。多くの従業員は、チャットボットの存在すら知りませんでした。

2. 使い方の説明が不十分だった

チャットボットの使い方を説明するマニュアルやトレーニングがありませんでした。従業員は「どうやって使えばいいか分からない」と感じ、利用を避けました。

3. 従来の方法が残っていた

チャットボット導入後も、従来の問い合わせ方法(メール、電話)が残っていました。従業員は「慣れた方法の方が楽」と考え、チャットボットを使いませんでした。

対策

1. 導入前に従業員を巻き込む

チャットボット導入は、トップダウンで決めるのではなく、現場の従業員を巻き込みましょう。

  • 導入前にアンケートを実施し、どんな質問が多いかを把握
  • パイロット版を一部の部署で試用し、フィードバックを収集
  • 現場の声を反映したシナリオを設計

2. 丁寧な周知とトレーニングを実施する

導入時には、以下のような周知とトレーニングを実施しましょう。

  • キックオフミーティング: 全社員向けに導入の目的と使い方を説明
  • マニュアル作成: 画面キャプチャ付きの分かりやすいマニュアルを作成
  • ハンズオントレーニング: 実際に操作しながら学ぶトレーニングを実施
  • 定期的なリマインド: 月次で利用を促すメールを送信

3. 従来の方法を段階的に廃止する

チャットボットを定着させるには、従来の方法を段階的に廃止することも検討しましょう。

  • フェーズ1: チャットボットと従来の方法を併用(1〜3ヶ月)
  • フェーズ2: 定型的な質問はチャットボットのみに誘導(3〜6ヶ月)
  • フェーズ3: 原則としてチャットボットを使用(6ヶ月以降)

4. 利用を促進する仕組みを作る

従業員がチャットボットを使いたくなる仕組みを作りましょう。

  • チャットボットでしか得られない情報を用意(最新の社内ニュースなど)
  • 利用率の高い部署を表彰
  • 従業員からのフィードバックを積極的に反映

失敗事例4:既存システムとの連携ができず、孤立した

失敗の内容

金融機関D社は、カスタマーサポート向けにAIチャットボットを導入しました。しかし、既存の顧客管理システム(CRM)との連携ができず、チャットボットで得た情報を手動でCRMに入力する必要がありました。結果として、業務効率化どころか、作業が増えてしまいました。

失敗の原因

1. 既存システムとの連携を事前に確認していなかった

D社は、チャットボット単体の機能だけを評価し、既存システムとの連携可能性を確認していませんでした。導入後に「APIが提供されていない」ことが判明しました。

2. IT部門を巻き込んでいなかった

チャットボットの導入は、カスタマーサポート部門が主導しました。IT部門は導入後に初めて知り、「既存システムとの連携は技術的に困難」と判断しました。

対策

1. 導入前に既存システムとの連携を確認する

チャットボットを導入する前に、以下の点を確認しましょう。

  • 既存システム(CRM、MA、Slackなど)との連携が可能か
  • API連携が提供されているか
  • カスタマイズや追加開発が必要か
  • 連携にかかるコストと期間

2. IT部門を早期に巻き込む

チャットボット導入プロジェクトには、初期段階からIT部門を巻き込みましょう。

  • 技術的な実現可能性を評価
  • セキュリティやデータ保護の要件を確認
  • 既存システムとの連携方法を設計

3. 連携機能が豊富なツールを選ぶ

主要なツールとの連携機能が標準で提供されているチャットボットを選びましょう。

  • Slack、Teams、LINE、Facebookなどの主要プラットフォーム
  • Salesforce、HubSpot、Zendeskなどの主要CRM
  • Zapier、Make(旧Integromat)などの連携ツール

4. 段階的に連携を進める

最初から完璧な連携を目指さず、段階的に進めましょう。

  • フェーズ1: チャットボット単体で運用(1〜3ヶ月)
  • フェーズ2: 主要システムと連携(3〜6ヶ月)
  • フェーズ3: すべてのシステムと連携(6ヶ月以降)

失敗事例5:セキュリティリスクを見落とし、情報漏洩が発生した

失敗の内容

医療機関E社は、患者からの問い合わせ対応にAIチャットボットを導入しました。しかし、チャットボットが患者の個人情報(氏名、生年月日、病歴など)を学習データとして保存していることが判明し、情報漏洩のリスクが指摘されました。結局、チャットボットを緊急停止し、大規模な調査と対策を実施する羽目になりました。

失敗の原因

1. データの保存場所を確認していなかった

E社は、チャットボットがどこにデータを保存しているか、誰がアクセスできるかを確認していませんでした。実際には、海外のサーバーに保存されており、日本の個人情報保護法に抵触する可能性がありました。

2. セキュリティポリシーを確認していなかった

チャットボットのセキュリティポリシーや利用規約を十分に確認せず、導入を決定しました。

対策

1. データの保存場所とアクセス権限を確認する

チャットボットを導入する前に、以下の点を確認しましょう。

  • データはどこに保存されるか(国内サーバーか、海外サーバーか)
  • 誰がデータにアクセスできるか
  • データの暗号化は行われているか
  • データの保存期間はどれくらいか
  • データの削除は可能か

2. 個人情報を扱う場合は特に注意する

医療、金融、人事など、個人情報を扱う分野では、特に注意が必要です。

  • 個人情報保護法、GDPR、HIPAAなどの法規制に準拠しているか
  • プライバシーマークやISO27001などの認証を取得しているか
  • データの匿名化や仮名化が可能か

3. セキュリティポリシーを確認する

ツールのセキュリティポリシーや利用規約を詳細に確認しましょう。不明点があれば、ベンダーに直接問い合わせてください。

4. 社内のセキュリティ部門を巻き込む

チャットボット導入プロジェクトには、セキュリティ部門を巻き込み、リスク評価を実施しましょう。

中小企業のAI導入におけるセキュリティについては、「中小企業のAI導入で失敗しないための完全ガイド|成功のポイントと業種別活用事例」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

失敗を避けるための10のチェックリスト

これまで紹介した失敗事例を踏まえ、AIチャットボット導入時にチェックすべき10項目をまとめます。

導入前のチェックリスト

No.チェック項目確認内容
1目的の明確化何のためにチャットボットを導入するのか、明確に定義されているか
2学習データの準備十分な量と質の学習データが用意されているか(最低100件以上のFAQ)
3予算の確認初期費用、月額費用、隠れたコストを含めた総コストを把握しているか
4既存システムとの連携既存のCRM、MA、Slackなどとの連携が可能か確認したか
5セキュリティの確認データの保存場所、アクセス権限、暗号化などを確認したか
6IT部門の巻き込みIT部門やセキュリティ部門を早期に巻き込んでいるか
7無料トライアルの実施無料トライアルで実際に試してから導入を決定しているか
8複数ツールの比較複数のツールを比較検討し、最適なものを選んでいるか
9段階的な導入計画いきなり本格運用せず、段階的に導入する計画があるか
10成功指標の設定導入の成功を測る具体的な指標(KPI)を設定しているか

導入後のチェックリスト

No.チェック項目確認内容
1十分なテスト社内テスト、ベータテストを十分に実施したか(最低1ヶ月)
2従業員への周知従業員に対して、導入の目的と使い方を丁寧に説明したか
3トレーニングの実施使い方を学ぶトレーニングやマニュアルを提供したか
4有人対応への引き継ぎチャットボットが回答できない場合の引き継ぎ設計があるか
5継続的な改善回答精度を定期的に分析し、改善を続けているか
6フィードバックの収集利用者からのフィードバックを積極的に収集しているか
7KPIのモニタリング設定したKPIを定期的にモニタリングしているか
8コストの見直し実際のコストが予算内に収まっているか、定期的に確認しているか
9利用促進施策利用率を高めるための施策を実施しているか
10長期的な計画導入後の長期的な運用計画があるか

このチェックリストを活用し、失敗を避けながら、AIチャットボットの導入を成功させましょう。

次の章では

第7章では、AIチャットボット導入の失敗事例と対策を詳しく解説しました。失敗から学び、同じ過ちを繰り返さないことが重要です。

次の第8章では、「AIチャットボットの効果測定とKPI設定」を解説します。導入後の効果をどのように測定し、継続的に改善していくかを具体的にお伝えしますので、ぜひご覧ください。

第8章:AIチャットボットの効果測定とKPI設定

第8章:AIチャットボットの効果測定とKPI設定

AIチャットボットを導入したら、その効果を適切に測定し、継続的に改善していくことが重要です。しかし、「何を測定すればいいのか分からない」「KPIをどう設定すればいいのか分からない」という声も多く聞かれます。

この章では、AIチャットボットの効果測定に必要なKPI(重要業績評価指標)の設定方法、具体的な測定手法、データの分析方法、そして改善サイクルの回し方を詳しく解説します。

効果測定とKPI設定の基本については、「KPI設定の基本|目標達成のための指標選定と運用方法」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

なぜ効果測定が重要なのか?

AIチャットボットの効果測定が重要な理由は、以下の3点です。

1. 投資対効果(ROI)を明確にする

経営層や関係者に対して、「AIチャットボットに投資した価値があった」ことを数値で示す必要があります。感覚的な評価ではなく、具体的な数値で効果を証明しましょう。

2. 改善の方向性を見つける

効果測定により、「どこがうまくいっているか」「どこに問題があるか」を客観的に把握できます。データに基づいて改善の優先順位を決められます。

3. 継続的な予算確保につなげる

効果が数値で示されれば、次年度の予算確保や、追加投資の承認が得やすくなります。逆に、効果が示せなければ、プロジェクトが打ち切られるリスクがあります。

目的別KPIの設定方法

AIチャットボットのKPIは、導入目的によって異なります。以下、目的別に推奨するKPIを紹介します。

カスタマーサポート向けKPI

カスタマーサポートの効率化を目的とする場合、以下のKPIを設定しましょう。

KPI説明目標値の例
自動解決率チャットボットだけで解決した問い合わせの割合60%以上
問い合わせ削減率有人対応の問い合わせがどれだけ減ったか40%削減
平均応答時間ユーザーの質問から回答までの平均時間3秒以内
顧客満足度(CSAT)チャットボット利用後のアンケート評価4.0/5.0以上
初回解決率(FCR)1回の会話で問題が解決した割合70%以上
コスト削減額人件費削減などの金額換算月額50万円削減

測定方法

  • 自動解決率 = (チャットボットだけで解決した件数 ÷ 総問い合わせ件数)× 100
  • 問い合わせ削減率 = (導入前の問い合わせ件数 – 導入後の問い合わせ件数)÷ 導入前の問い合わせ件数 × 100
  • 顧客満足度 = 会話終了時に「この回答は役に立ちましたか?」とアンケートを表示し、5段階評価で収集

社内ヘルプデスク向けKPI

社内ヘルプデスクの効率化を目的とする場合、以下のKPIを設定しましょう。

KPI説明目標値の例
利用率従業員のうち、チャットボットを利用した割合80%以上
問い合わせ削減率各部門への問い合わせがどれだけ減ったか50%削減
平均解決時間質問から解決までの平均時間5分以内
従業員満足度チャットボット利用後のアンケート評価4.0/5.0以上
生産性向上時間チャットボットにより節約できた時間月間200時間
コスト削減額各部門の対応工数削減による金額換算月額30万円削減

測定方法

  • 利用率 = (チャットボットを利用した従業員数 ÷ 全従業員数)× 100
  • 生産性向上時間 = (削減された問い合わせ件数 × 1件あたりの平均対応時間)

マーケティング向けKPI

リード獲得や顧客エンゲージメント向上を目的とする場合、以下のKPIを設定しましょう。

KPI説明目標値の例
コンバージョン率(CVR)チャットボット経由で資料請求や問い合わせに至った割合5%以上
リード獲得数チャットボット経由で獲得したリード数月間50件
エンゲージメント率チャットボットと会話したユーザーの割合20%以上
平均会話数1ユーザーあたりの平均メッセージ数5メッセージ以上
離脱率会話の途中で離脱したユーザーの割合30%以下
顧客獲得コスト(CAC)1件のリード獲得にかかったコスト5,000円以下

測定方法

  • コンバージョン率 = (チャットボット経由のコンバージョン数 ÷ チャットボット利用者数)× 100
  • エンゲージメント率 = (チャットボットと会話したユーザー数 ÷ サイト訪問者数)× 100
  • 顧客獲得コスト = チャットボットの月額コスト ÷ 月間リード獲得数

効果測定の具体的な手順

KPIを設定したら、以下の手順で効果測定を実施しましょう。

ステップ1:ベースラインを測定する

チャットボット導入前の現状を測定し、ベースライン(基準値)を設定します。これがないと、導入後の改善効果を測定できません。

測定すべきベースライン

  • 月間の問い合わせ件数
  • 平均応答時間
  • 顧客満足度
  • 対応にかかる人件費
  • コンバージョン率(マーケティングの場合)

測定期間

最低でも3ヶ月間のデータを収集し、季節変動などを考慮しましょう。

ステップ2:チャットボットの分析ツールを設定する

多くのチャットボットツールには、分析機能が組み込まれています。以下のような指標を自動的に収集・可視化できます。

主要な分析ツール

  • チャットボット内蔵の分析機能: Zendesk、hachidori、Difyなど
  • Google Analytics: ウェブサイトのチャットボット利用状況を追跡
  • CRM連携: Salesforce、HubSpotなどでリード情報を追跡
  • BIツール: Tableau、Looker Studioなどで高度な分析

ステップ3:定期的にデータを収集・分析する

設定したKPIを定期的に測定し、データを収集します。

推奨する測定頻度

  • 日次: 自動解決率、問い合わせ件数、エラー率
  • 週次: 顧客満足度、利用率、コンバージョン率
  • 月次: コスト削減額、ROI、総合評価

ステップ4:レポートを作成する

収集したデータをレポートにまとめ、関係者に共有します。

レポートに含めるべき内容

  1. サマリー: 主要KPIの達成状況を一目で分かるように
  2. 詳細データ: 各KPIの推移をグラフで可視化
  3. 成功事例: うまくいった具体例を紹介
  4. 課題: 改善が必要な点を明確に
  5. アクションプラン: 次月の改善計画

ステップ5:改善サイクルを回す

レポートに基づいて、継続的に改善を行います。PDCAサイクル(Plan-Do-Check-Act)を回しましょう。

改善の優先順位

  1. クイックウィン: すぐに改善でき、効果が大きいもの
  2. 重要度が高い: 時間はかかるが、効果が大きいもの
  3. 重要度が低い: 余裕があれば取り組むもの

効果測定の実例

実際の企業がどのように効果測定を行っているか、具体例を紹介します。

実例1:ECサイトA社(カスタマーサポート)

導入目的: カスタマーサポートの効率化

設定したKPI

KPI導入前導入後(3ヶ月)改善率
月間問い合わせ件数3,000件1,200件60%削減
平均応答時間2時間3秒99.9%短縮
顧客満足度(CSAT)3.5/5.04.2/5.020%向上
月間人件費120万円50万円58%削減

測定方法

  • チャットボット内蔵の分析機能で自動解決率を測定
  • 会話終了時にアンケートを表示し、顧客満足度を収集
  • 有人対応の工数を記録し、人件費を計算

結果

導入から3ヶ月で、問い合わせの60%を自動化でき、月間70万円のコスト削減に成功しました。ROI(投資対効果)は、初年度で300%を達成しました。

実例2:製造業B社(社内ヘルプデスク)

導入目的: IT部門、人事部門への問い合わせ削減

設定したKPI

KPI導入前導入後(6ヶ月)改善率
利用率85%
IT部門への問い合わせ200件/月70件/月65%削減
人事部門への問い合わせ150件/月50件/月67%削減
平均解決時間30分3分90%短縮
従業員満足度3.0/5.04.3/5.043%向上

測定方法

  • 月次で従業員向けアンケートを実施し、利用率と満足度を測定
  • IT部門・人事部門の問い合わせ記録を比較
  • チャットボットのログから平均解決時間を算出

結果

導入から6ヶ月で、IT部門と人事部門の問い合わせが合計で230件削減され、月間約115時間の工数削減に成功しました。年間換算で約500万円のコスト削減効果が得られました。

実例3:不動産C社(マーケティング)

導入目的: ウェブサイトからのリード獲得

設定したKPI

KPI導入前導入後(3ヶ月)改善率
月間リード獲得数60件95件58%増加
コンバージョン率(CVR)2.5%4.2%68%向上
エンゲージメント率18%
顧客獲得コスト(CAC)8,000円5,200円35%削減

測定方法

  • Google Analyticsでチャットボット経由のコンバージョンを追跡
  • HubSpot CRMでリード情報を管理
  • 月次でコストとリード数を比較し、CACを算出

結果

導入から3ヶ月で、月間リード獲得数が35件増加し、顧客獲得コストも35%削減されました。チャットボットが24時間対応できることで、営業時間外の問い合わせも逃さずキャッチできるようになりました。

よくある効果測定の失敗と対策

効果測定でよくある失敗と、その対策を紹介します。

失敗1:KPIを設定しただけで満足してしまう

KPIを設定しても、実際に測定・分析しなければ意味がありません。

対策: 測定の担当者と頻度を明確に決め、定期的にレポートを作成する仕組みを作りましょう。

失敗2:KPIが多すぎて管理できない

あれもこれもと欲張って、10個以上のKPIを設定すると、管理が煩雑になります。

対策: 最初は3〜5個の主要KPIに絞り、慣れてきたら追加しましょう。

失敗3:短期的な数値だけを見てしまう

導入直後は利用率が低いのは当然です。短期的な数値だけで判断すると、誤った結論に至ります。

対策: 最低でも3ヶ月、できれば6ヶ月間のデータを収集し、長期的なトレンドを見ましょう。

失敗4:改善アクションに繋がらない

データを収集しても、改善アクションに繋がらなければ意味がありません。

対策: レポートには必ず「次のアクション」を記載し、責任者と期限を明確にしましょう。

効果測定に役立つツール

効果測定を効率的に行うために、以下のようなツールを活用しましょう。

1. Google Analytics

Google Analytics

ウェブサイトのチャットボット利用状況を詳細に追跡できます。

  • チャットボットの起動率
  • チャットボット経由のコンバージョン
  • ユーザーの行動フロー

参考: Google Analytics公式サイト

2. Looker Studio(旧Google Data Studio)

Looker Studio

Google Analyticsやチャットボットのデータを可視化し、美しいダッシュボードを作成できます。無料で利用可能です。

参考: Looker Studio公式サイト

3. Tableau

Tableau

高度なデータ分析とビジュアライゼーションが可能なBIツールです。複数のデータソースを統合し、インタラクティブなダッシュボードを作成できます。

参考: Tableau公式サイト

4. HubSpot

HubSpot Service Hub

マーケティングオートメーションツールで、チャットボット経由のリード情報を自動的に管理できます。CRM機能により、リードの追跡も簡単です。

参考: HubSpot公式サイト

データ分析の基本については、「データドリブン経営とは?中小企業が実践すべきデータ活用の基本」でも詳しく解説していますので、併せてご覧ください。

効果測定レポートのテンプレート

効果測定レポートのテンプレートを紹介します。このテンプレートをカスタマイズして、自社のレポートを作成しましょう。

AIチャットボット効果測定レポート(月次)

報告期間: 2025年1月1日〜2025年1月31日
作成者: カスタマーサポート部 山田太郎
作成日: 2025年2月5日

1. エグゼクティブサマリー
  • 今月の自動解決率は65%で、目標の60%を達成しました
  • 顧客満足度は4.3/5.0で、先月から0.2ポイント向上しました
  • 月間コスト削減額は75万円で、ROIは250%を達成しました
2. 主要KPIの達成状況
KPI目標値実績値達成率前月比
自動解決率60%65%108%+5%
問い合わせ削減率40%45%113%+3%
顧客満足度(CSAT)4.0/5.04.3/5.0108%+0.2
コスト削減額50万円75万円150%+10万円
3. 詳細データ

3-1. 問い合わせ件数の推移

3-1. 問い合わせ件数の推移

3-2. 自動解決率の推移

3-2. 自動解決率の推移

3-3. 顧客満足度の推移

3-3. 顧客満足度の推移
4. 成功事例
  • 「配送状況の確認」に関する問い合わせの自動解決率が90%に達しました
  • 新しいFAQを20件追加したことで、回答精度が向上しました
5. 課題
  • 「返品手続き」に関する質問の自動解決率が30%と低い
  • 営業時間外の利用率が10%と低く、改善の余地がある
6. 次月のアクションプラン
アクション担当者期限
「返品手続き」のFAQを10件追加山田2/15
営業時間外の利用を促すポップアップを設置佐藤2/20
顧客満足度アンケートの回答率を向上させる施策を検討鈴木2/28

このテンプレートを活用し、定期的にレポートを作成しましょう。

まとめ:効果測定で成功を持続させる

AIチャットボットの効果測定は、導入後の成功を持続させるために不可欠です。適切なKPIを設定し、定期的にデータを収集・分析し、改善サイクルを回すことで、チャットボットの価値を最大化できます。

効果測定の5つのポイント

  1. 目的に応じたKPIを設定する: カスタマーサポート、社内ヘルプデスク、マーケティングなど、目的によってKPIは異なる
  2. ベースラインを測定する: 導入前の現状を測定し、改善効果を明確にする
  3. 定期的にデータを収集・分析する: 日次、週次、月次で適切な頻度で測定する
  4. レポートを作成し、関係者に共有する: データを可視化し、次のアクションを明確にする
  5. 改善サイクルを回す: PDCAサイクルで継続的に改善する

効果測定を通じて、AIチャットボットの価値を証明し、さらなる投資や改善につなげましょう。

次の章では

第8章では、AIチャットボットの効果測定とKPI設定を詳しく解説しました。データに基づいて改善を続けることが、長期的な成功の鍵です。

次の第9章では、「まとめ:自社に最適なAIチャットボットの選び方」として、これまでの内容を総括し、実際に導入を進めるための具体的なステップをお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。

第9章:まとめ:自社に最適なAIチャットボットの選び方

第9章:まとめ:自社に最適なAIチャットボットの選び方

ここまで、AIチャットボットの選び方、おすすめツール、無料ツール、作り方、GPT比較、失敗事例、効果測定など、幅広い内容を解説してきました。この最終章では、これまでの内容を総括し、自社に最適なAIチャットボットを選ぶための具体的なステップをお伝えします。

AIチャットボットの導入は、適切に進めれば、業務効率化、コスト削減、顧客満足度向上など、多くのメリットをもたらします。この記事で学んだ知識を活用し、自社に最適なチャットボットを見つけましょう。

AIチャットボット選びの5ステップ

自社に最適なAIチャットボットを選ぶための5つのステップを紹介します。

ステップ1:導入目的を明確にする

まず、「なぜAIチャットボットを導入するのか」を明確にしましょう。目的が曖昧なまま導入すると、失敗のリスクが高まります。

主な導入目的

  • カスタマーサポートの効率化: 問い合わせ対応の自動化、24時間対応
  • 社内ヘルプデスクの効率化: IT部門、人事部門への問い合わせ削減
  • マーケティング: リード獲得、顧客エンゲージメント向上
  • 業務効率化: 社内FAQの自動応答、情報検索の効率化

目的によって、選ぶべきツールや機能が大きく異なります。まずは目的を明確にしましょう。

ステップ2:予算を設定する

AIチャットボットの導入には、初期費用と月額費用がかかります。予算を設定し、その範囲内で最適なツールを選びましょう。

予算別の選択肢

予算おすすめツール特徴
無料〜月額1万円Dify、Coze、HubSpot(無料プラン)無料プランで基本機能を利用可能
月額1万円〜5万円hachidori、Crisp、ChatDealer AIノーコードで簡単、中小企業向け
月額5万円〜15万円AI Messenger、KARAKURI、Syncpit高機能、日本企業向け
月額15万円以上Zendesk、HRBrain、完全代行型エンタープライズ向け、手厚いサポート

予算を設定する際は、初期費用、月額費用、LLM利用料(従量課金)、導入支援費用など、すべてのコストを考慮しましょう。

ステップ3:必要な機能を洗い出す

自社の用途に必要な機能を洗い出しましょう。すべての機能が必要とは限りません。

主要な機能チェックリスト

  • [ ] GPT対応: GPT-4、GPT-3.5などの生成AI機能
  • [ ] RAG機能: 社内文書を参照しながら回答生成
  • [ ] マルチチャネル対応: LINE、Slack、Teams、Facebookなど
  • [ ] CRM連携: Salesforce、HubSpot、Zendeskなど
  • [ ] 多言語対応: 英語、中国語など複数言語に対応
  • [ ] 音声対応: 音声入力・音声出力
  • [ ] 画像理解: 画像をアップロードして内容を理解
  • [ ] ノーコード: プログラミング知識不要で作成可能
  • [ ] 分析機能: 利用状況の分析、レポート作成
  • [ ] 有人対応への引き継ぎ: チャットボットから有人チャットへの切り替え

必要な機能を明確にすることで、ツールの絞り込みがスムーズになります。

ステップ4:複数のツールを比較する

1つのツールだけで決めず、必ず複数のツールを比較しましょう。無料トライアルを活用し、実際に使ってみることが重要です。

比較すべきポイント

比較項目確認内容
価格初期費用、月額費用、従量課金の有無
機能必要な機能がすべて揃っているか
使いやすさ管理画面の操作性、シナリオ作成の難易度
サポート日本語サポート、導入支援の有無
連携既存システムとの連携が可能か
セキュリティデータの保存場所、暗号化、認証
評判導入事例、ユーザーレビュー

おすすめの比較方法

  1. 第2章の比較表で候補を3〜5個に絞る
  2. 各ツールの公式サイトで詳細を確認
  3. 無料トライアルに申し込み、実際に使ってみる
  4. 社内の関係者(IT部門、セキュリティ部門など)にも評価してもらう
  5. 最終的に1〜2個に絞り、詳細な見積もりを取る

ステップ5:小規模に始めて、段階的に拡大する

最初から完璧を目指さず、小規模に始めて、段階的に拡大しましょう。

段階的な導入計画

フェーズ期間内容
フェーズ1:試用1〜3ヶ月無料プランまたは低価格プランで試用。社内テストを実施。
フェーズ2:本格導入3〜6ヶ月効果が確認できたら、有料プランに移行。一部の用途で本格運用。
フェーズ3:拡大6ヶ月以降他の用途にも展開。高度な機能を追加。

段階的に導入することで、リスクを最小限に抑えながら、効果を最大化できます。

用途別おすすめツールの最終まとめ

これまで紹介したツールの中から、用途別におすすめのツールを最終的にまとめます。

カスタマーサポート向けTOP3

1位:Zendesk

  • おすすめ理由: 世界標準のエンタープライズ向けツール。GPT-4搭載で高精度。大規模運用に最適。
  • 価格: 月額$55〜
  • こんな企業に: 大企業、グローバル展開している企業、高品質を求める企業

2位:AI Messenger Chatbot

  • おすすめ理由: 日本企業向け。LINE連携に強い。日本語サポート充実。
  • 価格: 月額10万円〜
  • こんな企業に: BtoC企業、LINE公式アカウントを活用している企業

3位:KARAKURI

  • おすすめ理由: 導入支援が手厚い。大手企業の導入実績多数。
  • 価格: 要問い合わせ
  • こんな企業に: 初めてAIチャットボットを導入する大企業

社内ヘルプデスク向けTOP3

1位:HRBrain AIチャットボット

  • おすすめ理由: 人事・労務特化。日本の労働法に対応。
  • 価格: 要問い合わせ
  • こんな企業に: 人事部門の問い合わせが多い企業

2位:Syncpit

  • おすすめ理由: RAG機能搭載。社内文書を参照しながら正確な回答。
  • 価格: 月額10万円〜
  • こんな企業に: 社内マニュアルが充実している企業

3位:Kasanare

  • おすすめ理由: Notion連携に強い。スタートアップ向け。
  • 価格: 月額3万円〜
  • こんな企業に: Notionを活用しているスタートアップ

マーケティング向けTOP3

1位:HubSpot Service Hub

  • おすすめ理由: 無料プランあり。CRM連携でリード管理が簡単。
  • 価格: 無料〜
  • こんな企業に: HubSpotを利用している企業、リード獲得を強化したい企業

2位:IZANAI

  • おすすめ理由: 日本企業向け。行動トリガーでタイミング良く声かけ。
  • 価格: 月額10万円〜
  • こんな企業に: BtoB企業、ウェブサイトからのリード獲得を強化したい企業

3位:Crisp

  • おすすめ理由: 低価格でGPT-4利用可能。中小企業向け。
  • 価格: 月額$25〜
  • こんな企業に: 予算を抑えたい中小企業

無料で始めたい企業向けTOP3

1位:Dify

  • おすすめ理由: 月間200メッセージまで無料。RAG機能搭載。複数LLM対応。
  • 価格: 無料〜
  • こんな企業に: 開発者がいる企業、プロトタイプを作りたい企業

2位:HubSpot Service Hub

  • おすすめ理由: メッセージ数無制限の無料プラン。CRM連携。
  • 価格: 無料〜
  • こんな企業に: マーケティング目的、リード獲得を強化したい企業

3位:Coze

  • おすすめ理由: 1日10メッセージまで無料。GPT-4搭載。画像理解可能。
  • 価格: 無料〜
  • こんな企業に: 個人プロジェクト、小規模チーム

完全代行型を希望する企業向け

AIスミズミ

  • おすすめ理由: 導入から運用まで完全代行。社内にノウハウがなくても安心。
  • 価格: 月額5万円〜(目安)
  • こんな企業に: AIチャットボットが初めての企業、社内にAIの専門知識がない企業、担当者のリソースが限られている企業

よくある質問(FAQ)

AIチャットボット導入に関して、よくある質問をまとめました。

Q1:AIチャットボットの導入にどれくらいの期間がかかりますか?

中村
中村

A: ツールや導入方法によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。
無料ツール・ノーコードツール: 1日〜1週間(自分で設定する場合)
有料ツール(自社運用): 1〜3ヶ月(学習データの準備、シナリオ設計、テストを含む
完全代行型: 2〜4ヶ月(ヒアリング、設計、導入、テストを含む)
段階的に導入する場合は、さらに時間がかかることもあります。

Q2:プログラミング知識がなくても導入できますか?

中村
中村

A: はい、可能です。ノーコードツール(hachidori、Dify、Cozeなど)を使えば、プログラミング知識がなくてもチャットボットを作成できます。
また、完全代行型(AIスミズミなど)を選べば、すべて専門チームに任せられます。

Q3:既存のCRMやSlackと連携できますか?

中村
中村

A: 多くのツールは、主要なCRM(Salesforce、HubSpot、Zendeskなど)やコミュニケーションツール(Slack、Teams、LINEなど)との連携に対応しています。導入前に、連携可能なツールを確認しましょう。

Q4:セキュリティは大丈夫ですか?

中村
中村

A: ツールによってセキュリティレベルは異なります。以下の点を確認しましょう。
・データの保存場所(国内サーバーか、海外サーバーか)
・データの暗号化
・アクセス権限の管理
・プライバシーマークやISO27001などの認証

特に、個人情報を扱う場合は、セキュリティ部門を巻き込んで評価しましょう。

Q5:GPT-4とGPT-3.5、どちらを選べばいいですか?

中村
中村

A: 用途と予算によって異なります。
定型的なFAQ対応が中心: GPT-3.5で十分(コストは約1/10)
専門的な質問や複雑な推論が必要: GPT-4を推奨
バランス重視: GPT-4o(GPT-4の約半額で同等性能)

詳しくは第6章「GPT搭載AIチャットボット徹底比較」をご覧ください。

Q6:導入後のサポートはありますか?

中村
中村

A: ツールによって異なります。
無料ツール: コミュニティサポートのみ
有料ツール: メールサポート、チャットサポート
完全代行型: 導入から運用まで継続的にサポート

サポート体制は、導入前に必ず確認しましょう。

Q7:無料プランから有料プランへの移行は簡単ですか?

中村
中村

A: 多くのツールでは、無料プランから有料プランへの移行は簡単です。作成したシナリオやデータはそのまま引き継げます。ただし、ツールによっては制限がある場合もあるため、事前に確認しましょう。

Q8:AIチャットボットの精度はどれくらいですか?

中村
中村

A: 学習データの質と量、使用するLLM、シナリオ設計によって大きく異なります。一般的には、以下のような精度が期待できます。
定型的なFAQ: 80〜90%の自動解決率
複雑な質問: 50〜70%の自動解決率

継続的に改善することで、精度は向上します。

Q9:AIチャットボットのコストパフォーマンスは?

中村
中村

A: 適切に導入・運用すれば、高いコストパフォーマンスが期待できます。一般的には、以下のような効果が報告されています。
定型的なFAQ: 80〜90%の自動解決率
複雑な質問: 50〜70%の自動解決率

継続的に改善することで、精度は向上します。

Q10:AIチャットボットが失敗するケースは?

中村
中村

A: 以下のようなケースで失敗することがあります。
・学習データが不足している
・テスト期間が短すぎる
・有人対応への引き継ぎ設計がない
・予算を大幅に超過する
・社内に定着しない
・既存システムとの連携ができない
・セキュリティリスクを見落とす

詳しくは第7章「AIチャットボット導入の失敗事例と対策」をご覧ください。

AIチャットボット導入のロードマップ

最後に、AIチャットボット導入の具体的なロードマップを紹介します。このロードマップに従って、計画的に導入を進めましょう。

フェーズ1:準備期間(1〜2ヶ月)

目標: 導入の目的を明確にし、ツールを選定する

主なタスク

  • [ ] 導入目的を明確にする
  • [ ] 予算を設定する
  • [ ] 必要な機能を洗い出す
  • [ ] 複数のツールを比較する
  • [ ] 無料トライアルに申し込む
  • [ ] 社内の関係者(IT部門、セキュリティ部門)を巻き込む
  • [ ] 最終的にツールを1つに絞る

成果物

  • 導入計画書
  • ツール選定報告書

フェーズ2:導入期間(1〜3ヶ月)

目標: チャットボットを構築し、テストを実施する

主なタスク

  • [ ] 学習データ(FAQ、過去の問い合わせログなど)を準備する
  • [ ] シナリオを設計する
  • [ ] チャットボットを構築する
  • [ ] 社内テストを実施する(最低2週間)
  • [ ] ベータテストを実施する(最低1ヶ月)
  • [ ] フィードバックを収集し、改善する
  • [ ] 有人対応への引き継ぎ設計を行う
  • [ ] KPIを設定する

成果物

  • チャットボット(ベータ版)
  • テスト報告書
  • KPI設定書

フェーズ3:本格運用期間(3〜6ヶ月)

目標: 本番環境で運用を開始し、効果を測定する

主なタスク

  • [ ] 本番環境にリリースする
  • [ ] 従業員・顧客への周知を行う
  • [ ] トレーニングやマニュアルを提供する
  • [ ] KPIを定期的に測定する
  • [ ] 月次でレポートを作成する
  • [ ] フィードバックを収集し、継続的に改善する
  • [ ] 新しいFAQを追加する

成果物

  • チャットボット(本番版)
  • 月次レポート
  • 改善計画書

フェーズ4:拡大期間(6ヶ月以降)

目標: 他の用途にも展開し、高度な機能を追加する

主なタスク

  • [ ] 他の部署や用途にも展開する
  • [ ] 高度な機能(画像理解、音声対応など)を追加する
  • [ ] 他のシステムとの連携を強化する
  • [ ] より高性能なLLM(GPT-4など)に移行する
  • [ ] 長期的なROIを評価する

成果物

  • 拡大計画書
  • 年次レポート

最後に:AIチャットボットで未来を切り拓く

AIチャットボットは、単なる業務効率化ツールではありません。顧客体験を向上させ、従業員の働き方を変革し、ビジネスの競争力を高める戦略的なツールです。

この記事で紹介した知識を活用し、自社に最適なAIチャットボットを選び、導入を成功させましょう。最初は小規模に始めて、段階的に拡大することで、リスクを最小限に抑えながら、大きな成果を得ることができます。

AIチャットボットの導入は、決して簡単ではありません。しかし、適切な準備と継続的な改善により、必ず成功に導くことができます。この記事が、あなたのAIチャットボット導入の成功に少しでも貢献できれば幸いです。

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まずは無料相談から。お気軽にお問い合わせください。


この記事が、あなたのAIチャットボット導入の成功に貢献できることを願っています。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

著者:デジタルレクリム株式会社 代表取締役 | AIマーケティング専門家

中村匠吾(なかむら しょうご)は、デジタルマーケティングとAI活用を専門とする経営者。20代前半からウェブ制作業界でキャリアを積み、デジタルレクリム株式会社を設立。「デジタルの力で企業と顧客を結ぶ」を理念に、AI・ChatGPTを活用したマーケティング手法で企業のDX推進を支援。2024年11月、著書『もしも、Chat-GPTがあなたの仕事の悩みを解決してくれたら ~杏奈と探る、AIとの付き合い方~』(デザインエッグ社)を出版。

著者:デジタルレクリム株式会社 代表取締役 | AIマーケティング専門家をフォローする

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