読み:ますきんぐ / 分野:IT・システム
マスキングとは、個人情報や機密情報の一部を伏せ字などに置き換えて見えなくする処理です。
マスキングとは、氏名・口座番号・社員番号といった個人情報や機密情報の一部を、記号や伏せ字に置き換えて見えなくする処理です。元のデータは別の場所に安全に保管し、画面や資料に出す情報だけを加工して見えなくします。
意味
マスキングは、データそのものを削除するのではなく、見た目だけを分からなくする処理です。たとえばクレジットカード番号の下4桁だけを残し、残りを「*」で隠す表示がよく知られています。システム上は元の値が別の場所に保持されており、権限を持つ人だけが本来の値を確認できる仕組みになっていることが一般的です。似た言葉に「匿名化」がありますが、匿名化は元の情報に戻せないように加工する点が異なります。マスキングは表示や利用の場面を限定するための処置であり、元データとの対応関係が残ることが多い点を理解しておく必要があります。
使われる場面と具体例
- 総務担当者が、社員の給与明細データをシステムのテスト環境で使う際、氏名や口座番号をマスキングしてから渡し、本番の個人情報が外部の開発会社に渡らないようにする。
- カスタマーサポート担当者が、問い合わせ管理画面で顧客の電話番号の一部だけを表示し、本人確認が済むまでは全体を見せないようにする。
- 経理担当者が、取引先に共有する資料から自社の銀行口座番号や取引金額の一部を伏せ字にし、必要最低限の情報だけを開示する。
中小企業が押さえたい点
- どの情報をどこまで隠すか、社内で基準を決めておくと、担当者ごとの対応のばらつきを防げます。
- マスキングされたデータでも、元のデータと組み合わせれば個人を特定できる場合があるため、元データの管理方法も合わせて確認する必要があります。
- 利用しているクラウドサービスや業務システムにマスキング機能が備わっているか、外部委託先にデータを渡す際の加工ルールがあるかを確認しておくと安心です。
よくある誤解
- マスキングをすれば情報が完全に消えると思われがちですが、多くの場合は元のデータが別の場所に残っており、完全な削除ではありません。
- 画面上で見えなくなっていれば安全だと考えがちですが、データのコピーやダウンロード機能を通じて元の情報が渡ってしまう場合もあるため、運用全体での確認が欠かせません。
よくある質問
Q. マスキングと匿名化はどう違いますか。
A. マスキングは表示を隠す処理で元データとの対応が残ることが多く、匿名化は元に戻せないよう加工する点が異なります。
Q. マスキングをすれば個人情報保護法への対応は十分ですか。
A. マスキングは対策の一つに過ぎず、アクセス権限の管理や委託先の確認など、他の対応と組み合わせる必要があります。
Q. 自社でマスキングを行うには専門知識が必要ですか。
A. 簡単な伏せ字表示は業務システムの標準機能で対応できる場合が多く、必ずしも専門知識が必須とは限りません。
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