読み:らんすうせいせいき / 分野:IT・システム
規則性のない数の列を作り出す仕組みで、暗号やシステムの安全性を支える重要な技術です。
乱数生成器とは、予測できない数の並びを作り出す仕組みのことです。パスワードの生成や暗号鍵の作成など、セキュリティに関わる多くの場面で使われています。
意味
乱数生成器は、人や機械が次に出る値を予測できない数列を作るための仕組みです。大きく分けて、物理現象(熱雑音や放射線のゆらぎなど)を利用する「真の乱数生成器」と、計算式によって乱数に近い数列を作る「擬似乱数生成器」の2種類があります。真の乱数生成器は予測が極めて困難ですが、専用のハードウェアが必要になる場合があります。擬似乱数生成器は計算で素早く数列を作れる一方、元になる数値(シード値)が分かると理論上は再現できてしまうため、用途によって安全性の強さを使い分ける必要があります。暗号通貨の鍵生成やSSL通信の暗号化など、セキュリティに直結する場面では、暗号用途に耐えられる強度の高い乱数生成器が使われています。
使われる場面と具体例
- システム担当者が、会員サイトのパスワード再設定用URLを発行する際、第三者に推測されないよう乱数生成器でトークンを作る。
- ECサイトの運営者が、SSL通信(データを暗号化する仕組み)の暗号鍵を安全に生成するために、内部で乱数生成器を利用するシステムを採用する。
- 抽選システムやキャンペーンの当選者選定で、公平性を保つために乱数生成器を使い、結果が作為的でないことを担保する。
中小企業が押さえたい点
- 自社で乱数生成器を直接扱う機会は少なくても、利用するクラウドサービスやシステムが「暗号用途に適した乱数」を使っているか、委託先や導入先に確認しておくと安心です。
- 単純な乱数(くじ引きアプリなど)と、セキュリティ用途の乱数は求められる強度が異なるため、用途に見合った実装かどうかを開発会社に確認することが大切です。
- 自社で独自にパスワード生成や認証トークンの仕組みを作る場合は、信頼性が確認された標準のライブラリや機能を使うよう開発担当者に指示することが重要です。
よくある誤解
- 「乱数生成器が使われていれば安全」と思われがちですが、強度が低い乱数生成器では予測されるリスクが残るため、用途に応じた選定が必要です。
- 乱数は完全にランダムで毎回まったく違う結果になると思われがちですが、擬似乱数生成器は計算式に基づくため、元になる値が同じだと同じ数列が再現される場合があります。
よくある質問
Q. 乱数生成器は自社でシステムを作らないと関係ありませんか。
A. いいえ、既存のシステムやサービスの裏側で利用されているため、委託先が適切なものを使っているか確認する意識が重要です。
Q. 無料のツールで作った乱数をセキュリティに使っても大丈夫ですか。
A. 用途によります。簡単な抽選程度なら問題ありませんが、パスワードや暗号鍵には暗号用途向けの強度が必要です。
Q. 乱数生成器の良し悪しはどう確認すればよいですか。
A. 自社での判断が難しい場合は、開発会社やシステム会社に、暗号用途に対応した標準的な仕組みを使っているか確認することをおすすめします。
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