フェアユースとは?

読み:ふぇあゆーす / 分野:ビジネス・集客
著作権者の許可がなくても一定の条件で著作物の利用を認める、主に米国法の考え方です。

フェアユースとは、著作権者から許諾を得なくても、批評や報道、教育、研究などの目的であれば著作物を利用できるとする法律上の考え方です。主に米国の著作権法に定められた仕組みで、日本の著作権法には同一の制度はありません。

意味

フェアユースは、著作物の利用が著作権侵害にあたるかどうかを、個別の事情に応じて判断する考え方です。米国では、利用の目的や性質(営利目的か教育目的かなど)、著作物の性質、利用した分量、元の著作物の市場価値への影響という4つの要素を総合的に見て判断します。あらかじめ「これなら必ず合法」という一覧があるわけではなく、裁判での判断の積み重ねによって運用されている点が特徴です。

日本の著作権法には、フェアユースのような包括的な例外規定はありません。その代わりに、引用や私的使用、教育目的での複製など、認められる利用方法が条文で個別に細かく定められています。そのため、米国企業のコンテンツや海外のサービス規約でフェアユースという言葉を見かけても、日本国内でそのまま同じ扱いができるとは限りません。

使われる場面と具体例

  • 海外のニュースサイトや研究者が、report作成のために他社の記事の一部を引用し、批評や分析を加える場合に、フェアユースを根拠として利用を説明することがあります。
  • 生成AI(文章や画像を自動で作る人工知能)の開発企業が、学習データとして著作物を利用した際の正当性を主張する場面で、フェアユースという言葉が使われることがあります。
  • 教育機関や非営利団体が、講義や研究発表の資料に他者の著作物を抜粋して使う際、米国の実務担当者がフェアユースの考え方を確認することがあります。

中小企業が押さえたい点

  • 自社が日本国内で事業を行う場合、フェアユースは原則として適用されないため、日本の著作権法上の引用の要件を満たしているかを確認する必要があります。
  • 海外のAIサービスや画像素材サービスを利用する際、提供元がフェアユースを根拠に著作物を扱っていても、自社の利用まで免責されるとは限らない点に注意が必要です。
  • 契約書や利用規約に「フェアユースに基づく」といった記載がある場合は、どの国の法律を前提にしているかを確認し、必要であれば専門家に相談することが望まれます。

よくある誤解

フェアユースを「誰でも自由に著作物を使ってよい制度」と誤解しがちですが、実際には目的や利用方法によって個別に判断される、幅のある基準です。もう一つの誤解は、日本でもフェアユースが同様に認められているという思い込みですが、日本の著作権法には同一の包括規定はなく、個別の例外規定で対応している点が異なります。

よくある質問

Q. 日本の会社がフェアユースを主張して著作物を使ってもよいですか。

A. 日本の裁判では米国のフェアユースの規定はそのまま適用されません。日本の著作権法上の引用などの要件を満たすかを確認する必要があります。

Q. 生成AIが学習に使ったデータはフェアユースで問題ないのですか。

A. 米国内ではフェアユースを根拠に適法と主張される場合がありますが、結論は裁判により異なり、現時点でも議論が続いています。

Q. 引用とフェアユースは同じものですか。

A. 両者は似た役割を持ちますが別の制度です。引用は日本の著作権法が定める個別の例外規定で、フェアユースは米国法上の包括的な判断基準です。

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著者:デジタルレクリム株式会社 代表取締役 | AIマーケティング専門家

中村匠吾(なかむら しょうご)は、デジタルマーケティングとAI活用を専門とする経営者。20代前半からウェブ制作業界でキャリアを積み、デジタルレクリム株式会社を設立。「デジタルの力で企業と顧客を結ぶ」を理念に、AI・ChatGPTを活用したマーケティング手法で企業のDX推進を支援。2024年11月、著書『もしも、Chat-GPTがあなたの仕事の悩みを解決してくれたら ~杏奈と探る、AIとの付き合い方~』(デザインエッグ社)を出版。

著者:デジタルレクリム株式会社 代表取締役 | AIマーケティング専門家をフォローする

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