読み:ぜろでーたほじ / 分野:AI・生成AI
外部サービス提供者が、処理後の入力データや出力データを一切保存しない運用方針のことです。
ゼロデータ保持(ZDR)とは、AIサービスやクラウドサービスの提供者が、利用者から送られたデータを処理の完了後に一切保存しない運用方針を指します。チャット履歴や生成AIへの入力文、出力結果などがサーバー側に残らない点が特徴です。
意味
生成AIサービスの多くは、応答の精度を上げる目的や不正利用の監視目的で、入力内容や出力結果を一定期間保存します。ゼロデータ保持は、この保存処理そのものを行わない契約上・技術上の仕組みです。多くの場合、APIの提供者が企業向けの契約オプションとして用意しており、通常の利用規約とは別に、保存しないことを明示した合意を結ぶ形になります。処理自体はサーバー上で行われますが、処理が終わった時点でデータは破棄され、ログやキャッシュにも残らないように設計されます。保存しないことが監査や証明の対象になる場合もあり、第三者機関による認証を伴うこともあります。
使われる場面と具体例
- 総務担当者が、社内の問い合わせ対応に生成AIを導入する際、顧客の個人情報を含むやり取りが外部に残らないようにするために、ゼロデータ保持に対応したサービスを選ぶ場合があります。
- 法務担当者が、契約書のレビューにAIを使う際、契約内容という機密情報が学習データとして再利用されないことを確認するために、提供者の保持方針を確認します。
- 開発担当者が、顧客データを扱う自社システムに外部のAI APIを組み込む際、個人情報保護の観点からゼロデータ保持オプションの契約を選択します。
中小企業が押さえたい点
- ゼロデータ保持は自動で適用されるとは限らず、提供者との契約で別途有効にする設定や申込みが必要な場合があります。
- 保存しない対象の範囲(入力だけか、出力やログも含むか)は提供者ごとに異なるため、契約内容や仕様書で具体的に確認する必要があります。
- ゼロデータ保持を選ぶと、障害対応やトラブル調査のための履歴が残らず、原因究明がしにくくなる場合がある点も考慮が必要です。
よくある誤解
- 「生成AIを使えば自動的にデータが保存されない」という誤解がありますが、通常は何らかの形で一定期間データが保持されており、保存しない設定は特別な契約や機能として用意されています。
- 「ゼロデータ保持なら情報漏洩の心配が一切ない」という誤解もありますが、処理中のデータは一時的にサーバー上で扱われるため、通信経路や処理環境自体の安全性も別途確認する必要があります。
よくある質問
Q. ゼロデータ保持は無料のサービスでも使えますか。
A. 多くの場合、企業向けの有償プランやAPI契約で提供される機能であり、無料プランでは対応していないことが一般的です。
Q. ゼロデータ保持を使うと、AIの回答精度が落ちますか。
A. 回答精度は主にAIモデル自体の性能によるため、データ保持の有無が直接の原因になるとは限りません。
Q. 自社がゼロデータ保持を導入しているか、どう確認すればよいですか。
A. 利用しているサービスの契約書や利用規約、提供者が公開する技術文書でデータ保持方針を確認する方法があります。
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