「競合を分析して」と上司に言われたけれど、何をどう見ればいいのか分からない。
ツールを開いても数字が多すぎて、結局どこを見ればいいのか迷ってしまう。
競合分析は自社でやるべきか、外に頼むべきかも判断がつかない。
そんな状態から一歩抜け出すための、見るべき指標と施策への落とし込み方をまとめました。
弊社では長年、SEO対策やサイト制作の現場で競合分析に携わってきました。ある企業様の案件では、検索順位計測ツールで競合の順位推移を数カ月追ったところ、ある時期から急に順位が伸びていることに気づきました。調べてみると、その時期にコンテンツを大幅にリライトしていたことが分かり、こちらも同じテーマで深掘り記事を出したところ、2カ月ほどで順位が追いつきました。競合分析は「今の順位」を見るだけでなく、「なぜ今の順位なのか」という動きを追うことで、初めて打ち手が見えてきます。
この記事では、競合サイトの見つけ方から、見るべき5つの指標、無料でできる範囲とツールが必要な範囲の境目、そして分析結果を施策に落とし込む方法まで、実務目線で順番に解説します。
競合分析とは?SEOでまず何をすればいい?

競合分析とは、検索結果で自社と競り合っているサイトを特定し、指標を比較して次の打ち手を決める作業のことです。「競合がなぜ上位にいるのか」を感覚ではなく数字で把握し、自社サイトの改善につなげる目的で行います。
まず最初にやるべきことは、次の3ステップです。
- 自社が狙いたいキーワードで実際に検索し、上位に出てくるサイトを記録する
- そのサイトが持つ検索順位・キーワード・コンテンツ構成などの指標を調べる
- 自社と比較して、足りない部分・勝っている部分を整理する
このステップさえ押さえれば、競合分析の全体像は見えてきます。重要なのは、分析そのものをゴールにしないことです。数字を集めて満足してしまうケースは、SEO担当者が最初につまずきやすいポイントです。
自社だけで分析を進めるのが難しいと感じた場合は、早い段階で専門家に相談するのも一つの手です。SEO対策では、競合分析から施策実行までを一貫してサポートしています。
SEOの競合サイトはどうやって見つける?
競合サイトを見つける最初のコツは、「ビジネス上の競合」と「検索結果上の競合」を分けて考えることです。この2つを混同すると、分析の的が外れてしまいます。
ビジネス上の競合とWeb上の競合は別物です
たとえば美容業界のサロンであれば、同じ地域の近隣店舗が「ビジネス上の競合」です。しかし検索結果を見てみると、個人のブログメディアや大手比較サイトが上位を占めていることも珍しくありません。これが「Web上の競合」です。
SEOの競合分析では、後者の「検索結果で実際に競り合っているサイト」を基準に考える必要があります。ビジネス上はライバルではない相手でも、検索結果では強力な競合になっているケースが多いです。
競合サイトを見つける3つの手順
▼Web上の競合を見つける3ステップ
検索実施
狙いたいキーワードで実際に検索し、1〜10位のサイトをメモします。
重複確認
自社と同じキーワードで何位に出ているかをリストアップします。
継続記録
複数のキーワードで同じサイトが繰り返し出てくるかを確認します。
同じサイトが複数のキーワードで繰り返し上位に出てくる場合、そのサイトは本命の競合と考えて差し支えありません。逆に、1つのキーワードだけでたまたま上位に出ているサイトは、継続的な競合として扱う優先度は下がります。
この見つけ方は手作業でも十分に実践できますが、狙うキーワードの数が増えると手間が膨らみます。次の章では、実際に何を見るべきかを指標ごとに整理していきます。
競合分析で見るべき5つの指標(表で一覧化)

競合分析で見るべき指標は、大きく5つに整理できます。優先度が高い順に紹介すると、検索順位、獲得キーワード、コンテンツ構成、被リンク、CTA(問い合わせや申込への導線)設計の5つです。
| 指標 | 何が分かるか | 無料で見られるか | 優先度 |
|---|---|---|---|
| 検索順位 | どのキーワードで何位にいるか。競合との差が一目で分かる | △(手動検索は可能、網羅的な把握は要ツール) | 高 |
| 獲得キーワード | 競合がどんな検索ニーズを取り込んでいるか | △(一部無料ツールで概算可能) | 高 |
| コンテンツ構成 | 見出し構成・文字数・網羅している話題 | ○(手動で閲覧可能) | 中 |
| 被リンク | 他サイトからどれだけ参照されているか | △(簡易的な確認は無料ツールでも可能) | 中 |
| CTA設計 | 問い合わせや申込への導線の作り方 | ○(手動で閲覧可能) | 低〜中 |
この5つのうち、まず押さえるべきは検索順位と獲得キーワードです。この2つはSEOの成果に直結しやすく、競合との差分が明確に見えてきます。
競合の検索順位はどう調べればいい?
競合の検索順位を調べる基本は、狙っているキーワードで実際に検索し、競合が何位にいるかを定点的に記録することです。1回だけ見るのではなく、週単位・月単位で記録を続けることで、順位の動きが見えてきます。
弊社では自社の検索順位計測ツールを使い、複数のキーワードで競合の順位推移を継続的に追う分析を行っています。ある時期にまとめて複数のキーワードで順位が上がっていれば、その時期にサイト全体でリニューアルや大規模な施策を打った可能性が高いと判断できます。逆に、特定の1キーワードだけ急上昇している場合は、そのページ単体のリライトや新規公開があったと推測できます。順位の「動き方のパターン」を見ることで、競合が何をしたのかがかなり具体的に見えてきます。
競合の獲得キーワードはどう調べればいい?
獲得キーワードとは、競合サイトが検索結果に表示されている検索語句の一覧のことです。これを調べることで、競合がどんな検索ニーズを取り込もうとしているかが分かります。
手動で確認する場合は、競合サイトの見出しやタイトルから推測する方法があります。より網羅的に把握したい場合は、キーワード調査機能を持つツールの利用が現実的です。自社サイトと競合サイトの獲得キーワードを突き合わせると、「自社が取りこぼしているキーワード」が浮かび上がってきます。ここが次のコンテンツ企画のヒントになります。
キーワード調査やツールの使い方をさらに深掘りしたい場合は、関連する解説記事も参考になります。
無料でできる範囲とツールが必要な範囲の境目は?

結論から言うと、狙うキーワードが数個程度であれば手作業の分析でも十分対応できます。しかし、キーワード数が数十〜数百に増えると、手作業では非現実的になり、ツールの力が必要になってきます。
無料でできること
- 競合サイトを検索結果から目視で特定する
- 競合ページの見出し構成・文字数・内容を手動で確認する
- 競合ページのCTA(問い合わせボタンの位置や文言)を見比べる
- 狙っているキーワードを1つずつ検索し、順位を記録する
ツールが必要なこと
- 数十〜数百のキーワードを一括で検索順位チェックする
- 競合サイトが獲得しているキーワードを網羅的に洗い出す
- 被リンクの本数や質を定量的に把握する
- 複数サイトのアクセス数を推定・比較する
小規模なサイトで狙うキーワードが限られている場合は、無料の範囲でも一定の分析は可能です。ただし、継続的にモニタリングしたい場合や、競合が多い業界で網羅的に調べたい場合は、ツールの導入を検討する価値があります。
競合分析に使えるツール比較(無料〜有料)

競合分析に使われる代表的なツールには、それぞれ得意分野があります。目的に応じて使い分けることが大切です。
| ツール名 | 主な機能 | 無料/有料 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|
| SimilarWeb | 競合サイトの推定アクセス数・流入経路の把握 | 無料範囲あり(詳細機能は有料プラン) | 競合の規模感をざっくり把握したい人 |
| Dockpit | 国内サイトのアクセス解析・競合比較 | 有料プランが中心(無料範囲が用意されている場合あり) | 国内向けサービスで競合比較をしたい人 |
| Googleサーチコンソール | 自社サイトの検索順位・クリック率の把握 | 無料 | まず自社の現状を把握したい人 |
| キーワード調査系ツール(Ahrefs等) | 競合の獲得キーワード・被リンクの網羅調査 | 基本的に有料(無料で使える範囲は限定的) | 網羅的にキーワードギャップを探したい人 |
ツール選びに迷う場合は、まずGoogleサーチコンソールのような無料ツールで自社の現状を把握し、そのうえで競合比較が必要になった段階で有料ツールを検討する順番がおすすめです。競合サイトの見つけ方や分析の切り口については、他の解説記事なども参考にしてみてください。
とはいえツールを揃えても、見るべき指標が分かっていないと数字の海で迷子になってしまいます。次の章では、集めた数字をどう施策に落とし込むかを解説します。
競合分析の結果をどう施策に落とし込む?
分析は手段であり、目的ではありません。集めた指標を眺めて終わるのではなく、「どの施策を、どの順番で実行するか」まで決めて初めて競合分析の意味が生まれます。
優先順位のつけ方
施策の優先順位は、インパクト(成果への影響の大きさ)と工数(実行にかかる手間)の2軸で考えると整理しやすくなります。
- インパクト大・工数小:最優先で着手する施策です。たとえば競合が持っていて自社に無い見出しを1つ追記するだけでも、検索ニーズを拾える場合があります
- インパクト大・工数大:計画的に取り組む施策です。コンテンツの大幅リライトや新規記事の作成がここに当たります
- インパクト小・工数小:手が空いたタイミングで対応する施策です
- インパクト小・工数大:優先度を下げて構いません
現場でよくある気づき
弊社が関わったある企業様の案件では、競合の検索順位が一時的に上がったタイミングがありました。詳しく見てみると、タイトルや見出しの順位は上がっていたものの、実際のコンテンツの中身は薄く、専門的な解説が不足している状態でした。このようなケースでは、焦って同じことを真似るのではなく、自社は中身の濃さで差をつける方針に切り替えました。結果として、数カ月後にはそのキーワードで安定して上位を維持できるようになりました。
競合の順位が上がった瞬間だけを見て反応するのではなく、「なぜ上がったのか」「中身は本当に伴っているのか」まで見極めることが、施策化の精度を左右します。
施策化チェックリスト
▼分析結果を施策化する4つの視点
内部対策
タイトルや見出しに狙っているキーワードが入っているかを確認します。
コンテンツ追加
競合にあって自社に無い話題・見出しを洗い出して追記します。
CTA改善
問い合わせや申込への導線が分かりやすい位置にあるかを見直します。
効果測定
施策実行後、検索順位がどう動いたかを一定期間ごとに確認します。
分析して終わりにせず、ここまでのサイクルを回すことで初めて成果につながります。
検索順位は分析して終わりじゃない。継続計測がなぜ必要?

競合の順位もコンテンツも常に変わり続けるため、1回きりの分析では不十分です。競合分析は「点」ではなく「線」で見ることで、初めて精度が上がります。
どのくらいの頻度で見直すべきか
一般的には、月に1回程度のペースで主要キーワードの順位を確認するのが現実的です。大きな施策を実行した直後は、2週間〜1カ月程度で変化が出てくることが多いため、このタイミングでもう一度チェックを入れるとよいでしょう。
弊社では検索順位計測ツールを使い、クライアントサイトと競合サイトの両方を定点観測する運用を行っています。順位の推移をグラフで追うと、「じわじわ上がっている」のか「急激に上がって急激に落ちている」のかといった動きの違いが見えてきます。急激な変動は、コアアップデートなどGoogle側のアルゴリズム変更が影響しているケースもあるため、変動の背景まで含めて確認する習慣が大切です。検索順位の変動要因については、他の関連記事でも詳しく扱っています。
順位が落ちた時にどう動くか
順位が落ちた際は、まず「競合が新しいコンテンツを公開していないか」「検索結果の構成自体が変わっていないか(AIによる検索結果の要約表示が増えていないかなど)」を確認します。原因が競合の動きなのか、検索エンジン側の仕様変更なのかによって、打つべき対策は変わってきます。近年は生成AIの普及に伴う検索結果の変化も無視できないため、生成AI時代のSEO対策についても併せて確認しておくと状況判断がしやすくなります。
競合分析は自社でやるべき?外部委託すべき?
競合分析を自社でやるか外部委託するかは、次の3つの軸で判断するのがおすすめです。
▼自社でやるか外注するかの3つの判断軸
社内の知見
SEOの基礎知識を持つ担当者が社内にいるかを確認します。
確保できる工数
分析と施策実行を継続的に回す時間を割けるかを確認します。
実行までの一貫性
分析だけでなく施策の実行まで任せたいかどうかを確認します。
社内にSEOの知見があり、月に数時間でも分析に充てられる担当者がいるなら、まずは自社で小さく始めてみるのも一つの方法です。一方で、「分析はできても施策の実行まで手が回らない」「そもそも何を見ればいいか判断する自信がない」という場合は、早い段階で専門家に相談したほうが遠回りを防げます。
工数が割けない、施策実行までセットで任せたい、という場合は一度ご相談ください。SEO対策では、競合分析から施策の実行・効果測定までを伴走する形でサポートしています。記事コンテンツの拡充まで含めて検討したい場合は、コンテンツSEOのサービスも合わせてご確認いただけます。具体的な相談は無料相談から承っています。
自社で分析を進めた結果、依頼先を本格的に検討する段階になったら、東京のSEO会社選びガイドで比較のポイントを確認してみるのもおすすめです。
よくある失敗パターン(チェックリスト)

競合分析を進めるうえで、現場でよく見かける失敗パターンを3つ紹介します。自社の状況と照らし合わせてチェックしてみてください。
- 数字を集めただけで満足してしまう:順位やキーワードの一覧表を作った時点で達成感を得てしまい、施策に落とし込まないまま放置するケースです
- 競合の表面だけを真似てしまう:タイトルや見出し構成だけをコピーして、肝心のコンテンツの中身が薄いまま公開してしまうケースです。検索エンジンも読者も、見出しだけでなく中身の専門性を評価する傾向が強まっています
- 1回きりの分析で終わらせてしまう:施策を実行した後の効果測定を行わず、次の一手につなげられないまま時間が過ぎてしまうケースです
これらは、SEO対策を始めたばかりの担当者だけでなく、ある程度経験のある担当者でも陥りやすい落とし穴です。定期的に自分たちの進め方を振り返る機会を作ることをおすすめします。SEOを取り巻く環境は検索アルゴリズムの変化やAI検索の台頭によって変わり続けているため、最新動向を定期的に確認する習慣も欠かせません。2025年11月時点のSEOトレンドのような情報もあわせてチェックしておくと、分析の精度が上がります。
まとめ
競合分析は、検索結果で競り合っているサイトを特定し、検索順位・獲得キーワード・コンテンツ構成・被リンク・CTA設計の5つの指標を比較することから始まります。手作業でも一定の分析は可能ですが、キーワード数が増えるとツールの力が必要になってきます。
大切なのは、分析を1回で終わらせず、施策に落とし込み、継続的に順位を計測しながら軌道修正を続けることです。自社でどこまで対応できるか、どこから専門家に任せるべきかを見極めることが、遠回りをしないための近道になります。
よくある質問(FAQ)
Q1. 競合調査は違法ですか?
A1. 公開されているWebページの閲覧や分析自体は違法ではありません。ただし会員限定ページへの不正アクセスや、サイトの利用規約で禁止されているスクレイピング(機械的な自動データ収集)には注意が必要です。節度を持って公開情報の範囲で調査を行いましょう。
Q2. SEO戦略とは何ですか?
A2. SEO戦略とは、検索結果で上位表示を目指すための全体方針や計画のことです。競合分析はその戦略を立てるための材料の一つであり、分析そのものが戦略というわけではありません。分析結果をもとに、どの施策を優先するかを決める段階が戦略立案にあたります。
Q3. SEO対策はどのくらいで覚えられますか?
A3. 競合サイトを見つけて基本的な指標を確認する手順自体は、数週間程度あれば実践できるようになります。ただし、集めた指標から何を優先すべきか判断し、施策に落とし込む感覚を身につけるには、ある程度の経験の積み重ねが必要です。
Q4. SEO検索順位とは何ですか?
A4. 検索順位とは、特定のキーワードで検索した際に、自社のページが検索結果の何番目に表示されるかを示す指標です。順位だけでなく、そのキーワードがどれだけ検索されているか(検索ボリューム)や、表示された際にどれだけクリックされているか(クリック率)も合わせて見ることで、より正確な評価ができます。
Q5. SEO競合分析ツールは無料のものだけで十分ですか?
A5. 狙うキーワードが数個程度の小規模サイトであれば、無料ツールの範囲で十分なケースもあります。ただし、キーワード数が数十〜数百に増える場合や、被リンクを網羅的に調べたい場合は、無料ツールだけでは限界が出てきます。
Q6. 競合分析はどのくらいの頻度でやればいいですか?
A6. 主要なキーワードについては月に1回程度の頻度で順位を確認するのが現実的です。大きな施策を実行した直後は、2週間から1カ月程度で変化が出てくることが多いため、そのタイミングで改めて確認すると効果が見えやすくなります。
競合分析からその先の施策実行まで、まとめてサポートいたします。検索順位やキーワードの分析に行き詰まったら、SEO対策のページをご覧いただくか、無料相談から気軽にお問い合わせください。自社の検索順位計測ツールを活用した実データに基づく分析で、次の一手を一緒に見つけていきます。























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